苗場山 (2145m) |
【 地 域 】新潟県 【 天 候 】晴れ 【 季 節 】梅雨 【 山行 形式 】日帰り 【 入 浴 】和みの宿 滝の湯 |
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【 水補給ポイント 】
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【 食料補給ポイント 】
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【 休憩ポイント 】
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【 個人メモ 】
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連休の火曜日に晴れマーク1つが輝いていたので6月の山を計画。 ちょこっと高めの山で探し、「八ヶ岳」は雪が登山道にはなくなったようだけど日帰りではちょっとつらい。 なんか登りたい山が少なくなってきているので、山登りのガイドブックを見ても行きたい山が見つからず、ツイッターやネットで最近登った人の報告を探していると、「『苗場山』へ日帰りで行ってきた」とツイッターに載っていた。 「苗場山・・・そういえば行きたいと思っていたなぁ〜」 山頂は広い湿原になっていて、行くなら1泊でゆっくりと行きたいと思ってながら数十年・・・ 今年は残雪が多く、例年ならこの時期、登山道には雪がなくなっているそうだが、今年は雪が多く、登山道にもまだまだ雪が1mほど積もっているとのこと。 けれど他の登山者らもアイゼンなどは付けないで登っいたと。 「でも滑ってケガしてもヤダなぁ」 と思っていたら雪が解けたゲレンデに咲いている『ふきのとう』の写真が載っていた。 「ふきのとう」が採れる? それだけで『苗場山』への計画をたてる。 行きは新幹線を利用して、登山口へはJR駅レンタカー、登山時間は約7時間、帰りは高速バス。 新幹線は『えきねっと』の15%割引、レンタカーは軽自動車、高速バスは価格が安くなる時間帯と選んだら 「あれ?けっこう安めにいけるじゃん」 陽が長くなったこの時期でしか行けない『日帰り苗場山』決定! ![]() 指定席なので『上野駅』からの乗車でも良かったけれど、始発の方が乗車の慌ただしさがないし、新幹線に乗るんだから駅弁を食べないとね、駅弁一番人気の『牛肉どまんなか』を食べて見たかったので『東京駅』から乗車。 新幹線乗車ホームにはたくさんの登山者をみかけ、「新幹線を使っての山登りは贅沢」と思っていたが、けっこう利用している多いんだね。 昨今の電車はトラブルで遅延が当たり前なので、予定通り『越後湯沢駅』に着いたことに安堵。 さっそくレンタカーの手続きをして、8時30分頃に出発。 道路はガラガラに空いていて「越後湯沢って人いるの?」って思うほど空いた道路を順調に『和田小屋』を目指す。 『和田小屋』への林道が始まる所にゲートがあり、山菜を採りに来る人を警戒しているようで、山菜採りには許可証が必要のようだ。 目的が登山とわかると登山届の紙を渡されてゲートを開けてもらえた。 ![]() 対向車とのすれ違いが難しい舗装された林道、片方は崖、片方は溝、転落や脱輪の恐怖を感じながら慎重に走っていく。 途中で舗装されてない林道をしばらく走ったら駐車場に到着。 駅からここまで約1時間、予定通りだ。 「でもここは和田小屋じゃないよな?」 ここは『かぐらスキー場町営駐車場』で30台くらいは止められるんじゃないかな? 上に続く道はあるがゲートで閉じられていて、『和田小屋』へは許可された車じゃなきゃ通れないとのこと。 しまった、情報不足で往復45分がコースタイムに追加されてしまった。 ![]() 『和田小屋』までの道を準備運動と考え、素早く準備を終えて出発。 たぶんこの日は、自分が一番最後の出発者だったんじゃないかな? 目的だった『ふきのとう』はあちらこちらに咲いているが、すでに花が開いている。 良い状態のはもう採られちゃったんだろう。 『こごみ』もあったが、たぶん食べ頃は過ぎているんじゃないかな? 日差しは強く風は涼しい、ひと汗かいて『和田小屋』に到着。
豊富に流れる水場で補給、登山届を出して、ゲレンデを横切って山道へ向かう。 ウグイスやカッコウの完璧な鳴き声を聞きながら樹林帯の中で高度を稼ぐ。 ![]() ところどころ雪で埋もれた上を歩くが、凍結はしてないので歩きにくさはない。 けれど雪解けがどんどん進んでいるんだろう、登山道には水が流れ続けていて、まるで大雨の中を歩いているみたい、顔を出している石を選んで歩く。 おNEWのゴアの登山靴を履いてきてよかった、革靴だったらそのうち中に水が滲みてくるだろうな。 だんだん登山道の上にある雪の道の距離が長く、傾斜もきつくなり始めた頃、保険として持ってきたストックを出し、『軽アイゼン』を取り付け歩いてみる。 ![]() 何年ぶりだろうか?軽アイゼンをつけるのは。 これで滑ることなくサクサクと雪の上を歩けるかと思ったけれど、雪が締まってないので刃がガッチリと雪に噛むことなく、軽アイゼンを付けても付けてなくてもあまり変わりないような? 4本爪では意味ないかも? 再び雪のない登山道に出たら軽アイゼンはザックの中へ納め、ストックだけで先を進む。。 取り付け方も思い出したから、たまには使ってみないとね。 ベンチがある『中ノ芝』で休憩場からしばらく上がった所で、今コース最大の傾斜である雪に埋もれた斜面が目の前に現れる。 たしかここはスノーシューで歩いて『神楽ヶ峰』へ登った記憶がある。 ![]() 「スノーシューあれば楽だろうなぁ」 ストックと小幅の足取り、足をつく際に強めに押し付けしっかりとソールを噛ませるなどして、ピンクのリボンを目指してまっすぐ登っていく。 「帰りの下りは滑り落ちないようにしないと」 尾根に出た! もう、雪、雪、雪、まだまだ山スキーを楽しめそうだ。 雪に冷やされた風なのか、立ち止まるとTシャツ1枚では寒い。
『神楽ヶ峰9合目』を通り過ぎ、『雷清水』の水場から眺める『苗場山』は絵になるが 「ここを登っていくのか」 と気持ちがなえてしまうほどの急登が続ている。 とても山頂に湿原が広がっているとは思えないだが・・・
山頂への登山道は雪がないので、登りだけに集中できるのはありがたい。 急登を登り終えると目の前には、山のてっぺんをスパッと切ったように平面になっていて、山頂や小屋周辺は雪に埋もれていて、遠くには湿原がみえる『苗場山』山頂に到着。
「広〜っ」 東京ドーム1個分くらいの広さはあるんじゃないかなぁ。 相変わらず風は寒いが、青空の下、『谷川岳』や『???(わからん)』の山並みが見える。 ![]() これで雪がなければカメラに収めたい景色はあちらこちらにあるだろう、これはぜひもう一度、雪がなくなった『苗場山』に来なくては。 山頂で過ごす時間はないことを決めていたので、カップラーメンやコーヒータイムはなし。 『小屋(苗場山自然体験交流センター)』でトイレを使用し、エネルギー補給をして小休止をしたら、さぁ下山だ。 「やば、足がつりそう」 ![]() 『苗場山』の急登を下り時に、右足の膝裏がつりそうに・・・ ここまでは今までもけっこうある。 いつものように痛みが治まり、水場への登りを歩いていたら、今度は右足のふくらはぎから太ももまでがつった。 この痛みはけっこうきつい。 やばっ、これは初めてだ。 しばらく立ち止まり休んでいると痛みが治まり、この先の『水場』で休憩しようと歩き始めたら、今度は左足の膝裏がつりそうに・・・ ここでふっと最近読み続けている『ヤマケイ文庫』の遭難シリーズの本に書いてあった、「熱中症で順々に体のあちらこちらがつり始め、最後は体全体がつって動けなくなった」と言う一文を思い出した。 「これは熱中症???」 すぐ目の前にある『水場』で冷たい水にタオルを濡らし、首と脇の下を冷やす。 そして非常食で買う『カロリーメイト』2袋をたっぷりの水で胃に流し込む。 約10分ほどの休憩中、新たに体の痛みが出てこなかったので恐る恐る歩き出したが、その後はどこもつることはなかった。 熱中症だったのか?ただの運動不足か?それとも雪上歩きで靴が滑るたびにふんばったので、余計な足の筋肉を使ったせいか? ![]() そう言えば・・・歩き始めから足がつり始めるまでの5時間、500mlの水を飲み切ってないので、水分不足だったかも? とにかく大事にならずに良かった。 「帰りは滑り落ちないように気を付けないと」と心配した雪面の急斜面は、太陽で暖められて一段と緩くなったせいで、靴を着くと沈み込みブレーキが利いて下りやすい。 雪の上なのでまっすぐ下っていけるし、大股でも歩いても雪のクッションで膝に負担がかからない。 「下りやす〜い」 10分くらい時間短縮したんじゃないかな? ![]() この後に所々現れる雪面も同じようで歩きやすいが、反対に雪のない登山道には、行きよりも雪がたくさん解け始めたのだろう、まるで川のように水が流れている。 しかしさすが新しいゴアの登山靴、最後まで中に水が滲みてこないまま、無事に『和田小屋』に到着。 駐車場に着いたのは予定通りPM5:00 ヘッドライト点灯して暗い林道の下りは怖かったので、まだ日が明るい時間に下れてほっとした。 |