刈込湖
(1617m)
【 地 域 】日光
【 天 候 】晴れ
【 季 節 】晩冬
【 山行 形式 】日帰り
【 入 浴 】奥日光小西ホテル

【 交 通 】
行き 五反野〜東武動物公園〜東武日光 *日光フリーパス \4,150
帰り 東武日光〜下今市〜春日部〜五反野
*下今市駅17:35発特急スペーシア ¥1,030

【 コース 】
タイム 湯本〜(0:55)〜小峠〜(0:30)〜刈込湖
リアル 湯本〜蓼ノ湖〜小峠〜刈込湖〜小峠〜湯本
*約3時間

【 水補給ポイント 】
・東武日光駅のバス停そば

【 食料補給ポイント 】
・駅から歩いて10分にコンビニ
・10時以降ならスーパー

【 休憩ポイント 】
・蓼ノ湖
・刈込湖

【 個人メモ 】

・この時間の快速は前2両が鬼怒川行き、中2両が藤原行き、後ろ2両が日光行き
・コース歩きはほとんど踏み固められているのでアイゼンのほうが良いかも
 ある意味、6本アイゼン買って練習に向いている
・雪で遊びたいときや悪天の時はスノーシューが良い
・入浴で利用した『奥日光小西ホテル』は愛想が良かったので好感触
 モンベル会員割引もあるみたい
・雪の上での休憩にはやはり敷物が欲しい
・風よけに簡易テント張っている人がいたのでそれも良いかも




先週に行きたかった初めての『日光/刈込湖・切込湖』スノーシュー雪原散策、けれど寒波と強風で断念。

先週の時点で週間天気予報では、来週の月曜日には雨マーク。

けれど週間天気予報の『あるあるパターン』である、月曜日が近づくにつれ雨マークがなくなり、そして前日の日曜日には晴れマークが。

もう何度も週間天気予報には苦汁をなめているので、

「前日の日曜日と次の火曜日が晴れマークパターンは、その間の月曜日は天気悪い予想でも晴れになっていくだろう」

といままでのパターンから予想し、交通やコースなどの計画はたてておき、ザックには装備を詰め込んでおいてあった。

そしてやはり予想通り、月曜日が近づくにつれて週間天気予報には晴れマークが付きはじめ、日曜日には翌日月曜日は晴れ予報。

「良し、後は店が終わったらセブンイレブンの鍋を買って来て、景色を見ながら鍋で一杯だ」



しかし、日曜日は忙しずぎた。

開店から閉店までフル稼働・・・店を閉めたのが10時、疲れもMAX・・・で、いつもの

「明日どうしよう」

今までなら「やはりやめよう」となるのだが、今年からはそんな考えは捨てる・・・つもり。

毎年の目標である『最低1か月に1回の山登り』、もう何年も挫折しているので「今年こそは」の思いも強い。

コースタイムは短く、そんなにハードなコースでもなく、どちらかと言えば気分転換しに行くための山でもあったので

「決行だ!」

残念ながら遅い時間に買い物へ行ったせいか、セブンイレブンの鍋はなく『鍋焼きうどん』で我慢する。



いつもなら『五反野駅』始発5時4分のに乗るのだが、出発を1時間ほど遅らせて『北千住』から『東武日光行』の快速に乗る。

『西新井駅』5時20分発『東武日光駅』行き快速が廃止さてから、五反野駅始発では普通電車を乗り継いで『新栃木駅』まで行き、そこから快速タイプの電車に乗るようになってしまった。

やはり日光へは乗り換えなしの快速で行きたい。

乗り換えの慌ただしさがなく、お弁当を食べながら、車窓をながめながら、のんびりと日光へ行くのが楽しみのひとつにもなっていたので、久しぶりにそれを味わいながら『東武日光駅』に到着。

車内は『新鹿沼駅』までは通勤通学で満席だったのでのんびりとはいかなかったけれども、一か所の座席にずっと座れていられるのは落ち着く。

反対に『湯元温泉』までのバス内は通学の学生がいなく、10人ほどの乗車でのんびり。

市内の空は青空が少なかったけれども、『いろは坂』を登るにつれて青空が広がり、雪の積りが高くなり始めるが、終点の『湯元温泉』まで車道には雪はなし。

バスを降りてすぐ硫黄の香りがしてきて

「あぁ〜湯元へ来た」



準備を済ませて『刈込湖・切込湖』への登山口である『源泉』方面へ向かう。

「うん?なんの音だ?」

なんか後ろの方からパコパコと音がする。

「この音は・・・あぁ〜、靴のソールが剥がれかけてるじゃん」

約4年ぶりになるスノーシュー用の靴だが購入したのは9年前、劣化だ。

以前、登山用の靴でもなったことがあるが、その時は持っていた救急用品のテープを巻いて事なきを得たので、今回も「約3時間ならもってくれるだろう」とテープを巻いて再出発。


硫黄臭が強い『源泉』の脇に『刈込湖・切込湖』方面を示す看板がありそこから雪道スタート。


スノーシューよりも軽アイゼンの方が登りやすいかも?

それか6本か12本爪のアイゼン買ったら練習に良いかも?

そう感じるほどトレースは踏み固められていて、スノーシューを付けなくてもストックがあれば登っていける。

「こりゃ、行けるだけこのまま行ってみるか」

多少の急登でも、暖かくて陽が差しているせいか?雪面が緩くなり靴底が雪を噛んでくれる。


しばらくして静寂の中、雪面の中に姿を現している湖面に青空を映している『蓼ノ湖』に到着。

「もうここに腰を落ち着けて呑もうや!」

と思うほど、誰もいなく静かで雰囲気が良い場所。






けれどせっかくの良い天気、『刈込湖』までは行っておきたい。

まだまだスノーシューは付けず、このコース一番の急登でも行けるぜ。

それを乗り越え、下った先には平らな雪面がずっと先に広がっている。







トレース上はまだまだがっちりと踏み固まっているが、せっかくスノーシューを持ってきたんだから、スノーシューをつけて自然に積もっている雪の上を歩こうか。




やっとここで荷物と化していたスノーシューを取り出す。

靴に装着しようとスノーシューのベルトをひっぱると

「あれ?取れちゃった」

「まぁ・・・1本くらいなくてもなんとかなるだろう」

全部取れちゃった。

ベルトとスノーシューを繋ぐ部分は合成ゴム。

これは・・・経過劣化だ。

 
【左のスノーシューは完全におしゃか】


このスノーシューを購入して8年・・・最近の4年間は使用せずにケースに入れたままで、なにも点検せずにそのまま持ってきた。

「どうする?引き返す?」

けれどここまではスノーシューいらずで来れたし、帰りの下りも最悪『シリセード』で下れる斜面だったからここまでは大丈夫だろうと

「行けるところまで行こう」

この考えは山では一番悪い考えだけれど、過去の行動からちょっとでもダメと分かれば引き返す勇気は持っている。



しかし危ないと思える場所はなく『刈込湖』らしきところが見えてきた。

どこからが湖なのかわからないほど雪に埋もれていて、ただっぴろい雪原に見える。

「なんだ、スノーシュー必要なかったな」

と安堵していたらなんか足の先が冷たい。

両靴の先のソールが剥がれかけていて間に雪が詰まっている。

他にも靴先のパーツとパーツの接合部分が剥がれたり割れたりしていて、

「靴が分解しちゃうんじゃないか?」

と思うほど靴の中身が見えている。

『刈込湖』周辺の平らな部分に腰を落ち着け、これ以上靴が分解(?)しないように、救急用品のテープでソールが剥がれないよう巻き、そしてなにかあったときの応急処置用としてトレッキングポールに巻き付けておいた、粘着テープで靴先をぐるぐる巻いて靴先が分解しないように補強。

もう『刈込湖』を眺めながら鍋焼きうどんで乾杯なんて気分ではない。

かと言ってこうなっちゃったもんはしょうがないし、この快晴の下ではテープの補強で帰路はなんとかなりそうな感はあったので、気持ちを落ち着けるために鍋焼きうどんを食べる。

缶ビールも飲んじゃったけれど、さすがにそれは「行き過ぎたかな?」と今は思う。


さすがに粘着テープも濡れには弱いらしく途中で剥がれかけてきたけれど、最後まで靴の中での足先の冷たを再び感じることはなかったので、粘着テープさんががんばってくれたんだろう。

さらに雪面が緩くなったせいか、一番の急な下りでも靴底が雪を噛んでくれて滑ることはなく(けれどやってみたくシリセードはしたが)、帰路の後半になるとなんの心配もなくなり、コースを示す青や赤のテープをたどり、無事に『源泉』にたどり着いた。





ほっとしていたのか?靴への負担を考えない歩き方になったのか?それとも雪道よりもアスファルトの道の方が靴には負担になったのか?もう剥がれかけていた粘着テープを取ると、先ほどよりももっと靴が分解しそう。

もう粘着テープはないので、これまた応急処置用の針金を靴先に巻いて補強。

これは濡れにも強いし、針金自体も切れにくいのでアスファルトには強いせいか、家に帰るまでこのまま持ちこたえられた。



あと救急用品のテープも濡れでだんだん粘着力は弱くなるが切れにくい素材らしく紐みたいにして結べられて最後まで使えた。

手では切れないほど強く、これまた応急用品で持っている裁縫セットの鋏があって良かった。

常にこれら『応急用品』は、山へ行くときにはザックへ入れていくけれどほとんど出番はない、けれどこういったことはいつおこるかわからない。

今回あらためて絶対に必要な持ち物だと感じた。







『奥日光小西ホテル』の湯で日光湯元の泉質の良さと、スタッフのフレンドリーな待遇に感動し、

「もう湯元に来たらお風呂は『奥日光小西ホテル』だ」




帰りはすっかり当たり前になった駅前のスーパーでつまみを買い、『下今市駅』からスペーシア内で乾杯して帰る。



帰宅して針金やテープを剥がすと・・・


 

ソールは完全に剥がれ靴は崩壊寸前だった・・・



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