雲取山 (標高2017m) |
【 地 域 】奥多摩 【 天 候 】1日目/曇り時々晴れ 2日目/晴れ時々曇り 【 季 節 】晩秋 【 山行 形式 】奥多摩小屋テント泊 【 入 浴 】玉翠荘 |
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【 水補給ポイント 】
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【 食料補給ポイント 】
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【 休憩ポイント 】
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【 個人メモ 】
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前回の『塔ノ岳』で時間に追われていた山登り。 「おれはなんでこんな山登りをしているんだろう?」 との悔しさから、 「山でのんびりしたい」 と言うことで、一度テント泊をしてみたかった『雲取山』の尾根上にある『奥多摩小屋テント場』へ紅葉刈りを兼ねて。 『鍾乳洞』行きの登山者で混雑したバスを見送り、『鴨沢西』行きバスが来る間に待つ『奥多摩駅』の上空は曇り空。 風は冷たく、地面は濡れていてすぐにでも雨が降りそう、家を出るときには小雨が降っていたし、 「雨具を着ることになるんだろうか?」 いちおう天気予報では「晴れときどき曇り」なんだが。 『鴨沢西』行きバス出発時間直前に到着する電車が来れば、このバスに登山者が大勢乗り始め、4人しかいなかった車内が座れない人2.3人程度の混雑に。 「みんな雲取山行くのかな?」 と思っていたら、途中のバス停で半分近くが下車。 「どこ登るんだろう?」 とわからなかったが、地図を見ればそこは『三頭山』への登山口だった。 「あれ?こんなとこ前からあったっけ?」 5・6回このバスに乗っているけれど、ここで降りる登山者はじめてみたような? ただ単にいままでは平日登山者が少なかったから、1・2人降りても気にしなかっただけだろうか? ![]() 『鴨沢バス停』の空は雲に覆われているが時々青空が見え、青空が広がって行く事を願いながら出発。 『鴨沢バス停』から『雲取山』への登山道は一番登っているからだろう、 「登山道はここからどうなっている、この先はああなってる」 「どこで休憩すれば良いか」 とわかっているので、なんだろう?変な緊張感と言うか気負いと言うか、そんなのを感じることなく色付いた林の中を素直に楽しみながら歩いていられる。 こんな山が自分にできたのはとてもうれしいことだ。 ![]() 紅葉・黄葉に色付いた登山道に囲まれるけれど、残念ながらまだまだ雲の勢力が強く、陽に照らされて輝く紅葉は見られない。 『七ツ石山』へは登らない、空模様が良くないこともあるけれど、なるべく早くテント場に着いてのんびりしたい。 それが目的なのだから。 ![]() はじめて『七ツ石山』山頂に登らないで巻き道を歩いたけれど、傾斜は緩やか、葉が落ちて木々の間から見えるようになった連なる山々の展望、この辺りから青空が広がり登山道を埋め尽くした落ち葉が陽に照らされ色鮮やかに輝く、この季節の「巻き道」はいいねぇ。 ![]() 天候が変わりやすい、 「このまま晴れるかな?」 と思ったら『ブナ坂』で再び雲が広がり、落ち葉を打つ雨音らしき音が聞こえてくるが、 「あれ?肌が濡れないなぁ」 と思ったら白い小さな塊が降っている。 ![]() 「霰(あられ)だ」 「濡れないから雨具着なくていいや」 なんて気軽にいたけれど、上空はそうとう冷たい寒気が流れているんだろう、天気予報では 「寒くなる」 と言っていたので覚悟はしてきているけれど 「やっぱり寒いのは嫌だなぁ」 尾根上にある『奥多摩小屋テント場』にはすでに3張りの先客がいる。 テントを張るのにも苦労するほどの強い風が吹いていたので、 ![]() 「風を避けられる林側にテントを・・・」 と思っていたけれど、良い場所はすで張られている。 近くに張ってはお互いにのんびりできないと思うので、反対側の展望の良い多少の風除けになる窪んだ場所を 「ここを〜キャンプ地とぉするぅ〜」 前を通るたび 「この小屋に泊まる人はいるんだろうか?」 と思うほどの古びれた外観、妖しい雰囲気漂う『奥多摩小屋』へテント代を支払うために初めて中に入ってみると、 「あれ?中は良い雰囲気じゃん」 展望良さそうな場所に座敷があったりと、ちょっと泊まってみたいかも(笑) 缶ビールも無事にゲット。 テントを張り終え、寝床の準備も完了。
![]() さぁ宴のスタート。 外で腰を降ろしまずは至福の一杯、まずはビールで乾杯、つまみはおなじみセブンイレブンの焼きウィンナー。 ![]() 続いて暮れていく空、マジックアワーを堪能しながら、セブンイレブンの「豚肉ときのこの鍋」をつまみに熱燗でチビチビ呑み、締めはおにぎりを入れて。 ![]() 最後は夜空に輝く星を眺めながら、またまたセブンイレブンのおでんをつまみに焼酎のお湯割りを寝酒として、そんな一夜を過ごす つもりだったのだけれど 「・・・・・寒い・・・・・」 寒さ対策に、上半身は毛糸の帽子とネックゲーター、防寒下着、シャツ、フリース、ダウン、シェラウェアと着込み、下半身はズボン下として防寒下着を履いて、と防寒装備はバッチリと持って着込んでみたけれど・・・ ![]() 「・・・・・寒すぎる・・・・・」 日差しの暖かさがあった、焼きウィンナーとビール時はまだ外にいられたけれど、陽が落ち始めると寒さが一気に襲ってきて、自分ではこれならどんな寒さでも大丈夫と防寒して挑んだずなのに、とても外にはいられないほどの寒さ。 残念ながらウィンナー以降の宴はテントの中だ。 テントの中での宴では食事のペースは早まり、酒の勢いもあってか睡魔には勝てず早めの就寝。 「・・・・・寒い・・・・・」 寒さで目覚める。 防寒装備のまま寝袋へ入ったのに、酒での睡魔が退散したら寒さで眠れない。 フライシートを張らなかったせいなのだろうか?、テント内が冷え込み吐く息が白い。 エアマットでは防げない地面の冷たさを感じ、2枚履きの靴下でのシュラフ内でも足元が冷たく、初めてザックに足を突っ込んだ。 浅い眠りでの夢と、寒さでの目覚めを繰り返し、満点の星空をたまに眺めながら朝を向かえる。 ![]() うわっ、凍ってる。 水を入れてあった水筒の水がカチンコチンに凍り、底でかすかに溜まっていた酒はシャーベット状になっている。 この寒さでは朝はガスの付きが悪いだろうと、寝袋へ一緒に包まっていたガス缶でさえも火の付きが悪い。 外には霜柱があちらこちらに立ち、水場には氷柱が立っている。 「こりゃ、そうとうな寒さだったんだな」と思ったとおり、各地で今季一番の寒さをもたらした日だった。 朝日に照らされてようやく暖まったテント内で、寝袋に包まったまま8時頃までグダグタ過ごし、朝食とモーニングコーヒーなるものを味わいテントを撤収。 ![]() 「さぁ、帰るか」 『鴨沢バス停』まで十分に時間はある。 落ち葉に埋もれた道をのんびり、ゆっくり歩き、陽に照らされて輝く紅葉の写真を撮りながら、冬の訪れに準備を始めた山をたっぷりと味わって下山。 山で一夜を過ごしに来ただけ、ただそれだけで満足。 時間に追われない、余裕のある山登り、年に数回はこんな山登りが必要なのかもしれない。
『奥多摩駅』に着いたのは14時30分頃、そのまま37分発の電車に乗ればラッシュ前には帰れるが、やっぱり風呂には入って帰りたい。 なにげに遠い「もえぎの湯」道中に見える「日帰り入浴できます」の看板が、前回の『鷹ノ巣山』の時に見て気になっていたので、今回はその看板を出している『玉翠荘』のお風呂に入ってみたい。 ほとんどが『もえぎの湯』に行くんだろうな、突然の日帰り入浴客にあたふたした様子。 今日はお休みだったらしい。 けれど親切な応対をしてもらえ、お風呂もなかなか良い、ちょっとした休憩場もあり、『もえぎの湯』よりも良いかも。 駅から近いしね。 これから奥多摩駅での風呂は『玉翠荘』に決定。 |