鳥海山 (2236m) |
【 地 域 】秋田県 【 天 候 】晴れ 【 季 節 】初秋 【 山行 形式 】2泊3日(野宿&車中泊) 【 入 浴 】ハイジアパーク南陽 |
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【 水補給ポイント 】
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【 食料補給ポイント 】
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【 休憩ポイント 】
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【 個人メモ 】
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2013年夏季、青春18切符では7月に日帰りで『谷川岳』、8月の第2連休で『鳥海山』、9月の連休に『天狗岳』と決めていたのだけれど、7月は天候に恵まれず山へは一度も行けなく、夏休み登山まで約2ヶ月山へ行ってない不安感から『鳥海山』を変更し『天狗岳』で足の筋肉を作り、夏休み登山へ。 変更はあったけれど、予定通り9月の連休は『鳥海山』へ。 8月に行ったならば、 【朝一の電車に乗り夕方『象潟駅』に到着】 【海岸で一晩明かし、朝一のバスで『鳥海山』へ】 【『新潟駅』まで行き、夜行列車「ムーンライトえちご」で帰京】 の予定だったけれど、8月なら毎日『象潟駅』から、登山口『象潟口』になる『鉾立』へのバス便があるのだが、9月には土日祝日しか走ってない。 夜行列車「ムーンライトえちご」も走ってない。 夜行バスを使う手もあるが、なんとかして「青春18切符」を使いたい(意地) 「!!!」 「レンタカーを使おう」 「平日の地方道路、ペーパードライバーの自分でもなんとかなるだろう」 朝一の電車に乗ってでの到着時間や帰りの時間、その他いろいろ考え、『山形駅』まで行きレンタカーを借りることにした。 けれどキャンセル料を取られるのが嫌なので、天気が晴れと確定まで予約を待っていたせいか、『山形駅』で借りられるレンタカーがすべて予約済みに。 「トヨタレンタカー」や「ニッポンレンタカー」ならあるのだけれど、「格安レンタカー」は地方だと営業店が少ないのと、大手より半額近くで借りられるからだろう、乗りたいコンパクトクラスの車は全て予約済み、ミドルクラス以上だと借りられる車はあるけれど、金額と運転感覚から借りるつもりはない。 『山形駅』までの駅、行き先を変えて『仙台駅』までの店舗と探し、『山形駅』までの途中駅『赤湯駅』近くの営業店で車を借りることが出来た。 朝一の電車で行くと『赤湯駅』到着は14時、けれど日曜夜出て『黒磯駅』まで行き、そこから朝一の電車で行けば10時に着く。 レンタカーは10時からでも、14時から借りても料金は変わらない。 青春18切符は残り3回分、月・火曜日利用だけでは1回分余って終了してしまう。 「日曜夜出発だ」 時間に余裕が出ると欲も出てしまい、 「月曜日、途中通過する『月山』に登れるじゃん」 『月山』に登る計画も立てたけれど、リフトの終了時間を考えると登山時間はギリギリ過ぎる。 『月山』登るなら『湯殿山』も入れた山登りにしたい、今回はあきらめ、代わりに『角館』へ寄り道(遠回り?)することに。 青年部旅行で飲んだ『角館』での日本酒の味が忘れられない、あの日本酒が飲みたくて、青春18切符で行く『角館』の計画を立てたけれど、1泊2日ではレンタカーか夜行バス利用でしか行けない。 良いチャンスが来た!! 「『角館』へ行こう」 日曜夜、仕事が定時に終わり余裕を持って出発。 「こんな時間に青春18切符使うの?」 のような顔をした駅員さんに今日の判子を押してもらい、『上野駅』発、『黒磯駅』行き最終列車に乗り、到着時刻は23時39分。 乗客がいなくなれば駅舎は閉められ、駅寝はできない。 近くにホテルはあるが、ネットカフェはなく、24時間開いているお店は駅から遠いコンビニかファミレス「ガスト」。 けれどどちらも寝ることはできない。 駅から歩いて15分のところにある大きな公園『黒磯公園』で寝ることも考えたけれど、人気のなくなった公園で寝ていて襲われるのも怖いので、駅のそば、人目に触れない場所を見つけ、エアーマットとシュラフのインナーに包まり寝ようとするも、頻繁に通る貨物列車のうるささと、9月の栃木に吹く夜風の寒さでなかなか寝付けず、ウトウト寝のまま始発列車の時間を迎える。 ![]() 電車は遅れることなく『赤湯駅』に到着。 駅から約10分程度の場所にあるガソリンスタンドが、格安レンタカーの営業店。 車種はホンダ「フィット」だった。 約1年ぶりの運転にドキドキ、けれど25年ぶりに運転したときよりは多少余裕あるのが自分でもわかる。 シガーソケットから無事に給電されているスマートフォンをカーナビにして、一般道を走って『角館』へ出発。 ![]() 時間にして約4時間30分、交通量の少なさに救われ、だんだんと運転に慣れていき、途中途中にある「道の駅」へ寄り道しながら、快晴の空の下『角館』に到着、見覚えのある駐車場に車を停め、前回日本酒を買った「君ちゃんのお店」へ。 ![]() 「この大吟醸は唯一、燗してもおいしいお酒ですよ」の「燗」(燗好き)という言葉に惹かれ 「じゃ、大吟醸で」と言いたくなるが、 「どちらかというと原酒のほうが辛口で冷やして飲むとおいしいですよ」の言葉に、そうだ確か購入した青年部の人は辛口好きなので 「きっとこっちだ!」と思い「原酒」購入。 「これを買うために『角館』に来た」と言ったらお店の人に喜ばれた。 ![]() 前回の『角館』は雨、ツアーだったのでじっくりと観光しなかったせいか 「また今度来て『角館』の町を写真に撮りたいなぁ」 とは思わなかったので、今回はゆっくりと『角館』散策。 ![]() 前回は『武家屋敷』周辺のみだったので『角館駅』までの町を通り抜けて行くと、ちょうどお祭りと重なったようで通りには屋台が並び、たくさんの山車と半被を着た地元の人たちであふれている。 落ち着いた町の雰囲気を味わいたい自分には騒がしすぎて、祭りと重なってしまい残念。 ただ、ただ、うるさい ![]() そんな雰囲気があったせいか、町をぶらぶら歩いてもカメラを向けたくなる場所がなく、 「また来たい」 と思わなかったのは間違いではなかったのかな? やはりこのような場所は、事前に関連小説かなんか読んで来ないと・・・ ![]() 町に張られたポスターを見て 「桜の咲く頃だけかな?ここは」 再び車に乗り『鳥海山』のある『にかほ市』に向けて出発。 暗くなったことでまた違った緊張感の中、『道の駅/象潟ねむの丘』にある日帰り入浴で汚れと疲れと緊張を洗い流し、コンビニで夕食と今まで立ち寄った道の駅で呑めないつらさ、角館のお祭りで町の人たちがあちらこちらの屋台で呑んでいる姿を見ても自分は呑めないつらさ、それらの悔しさを晴らすビール・酎ハイ・ハイボールを購入し、『象潟口』の『鉾立』へ向けて車を走らす。 真っ暗の中、ヘッドライトの明かりを頼りに『鳥海ブルーライン』を走る。 『日光』の『いろは坂』ほどクネクネしてないが、急なカーブの続く道路だ。 もちろん運転には自信ないので、後ろに付かれて煽られたくはない。 「9月の平日月曜夜なら」 の考えがうまくハマり、スタートから『鉾立』の駐車場まで、後ろに車が付かれることなくマイペースで走れ、ほっと一安心。 車中泊なので 「今夜もまた眠りは浅いかな?」 と思っていたけれど、朝コンビニでパン1個を食べただけの空きっ腹に呑んでおなか一杯食べて寝たせいか、目覚ましが鳴る時間まで熟睡だった。 3時30分、真っ暗の中、ヘッドライトを点けて『鉾立』を出発。 『鳥海山』コースタイムと『赤湯駅』まで戻る運転時間、東京までの電車乗車時間を考えれば、この時間に出発しないと今日中に東京へは帰れない。 「数年前の『白馬岳』以来だな、ヘッドライト点けて早朝(夜中?)登るのは」 『御浜小屋』までの2時間は整備された道だと知り、ヘッドライトの明かりでも大丈夫だろうとの計算から、数本ある『鳥海山』の登山道の中から『象潟口』を選んだ。 実際、LEDの明るい光のお陰で十分快適に歩け、今、真っ暗な景色は下山時にどんな景色だったのか見られるだろう、これはピストンの良い面かな。 天気予報では晴れマークだが、雲が多いのか星はそれほど見られないが、日の出時刻を過ぎれば少しずつ明るくなり始め、ヘッドライトの役目は終わりを告げる。 周囲が明るくなり始めれば、ガスに巻かれていることに気づく。 「またこれ?」 雨は降っていないが、『双六岳』での苦い思い出が蘇る。 ![]() けれど時々ガスの切れ間から、裾の様に広がる樹林帯と空には青空が見え、 「夜に溜まった水蒸気が枯れたら晴れるだろう」 と信じて『御浜小屋』に到着。 小屋はもう閉じたのかな?人が居そうにない。 ここから『鳥海湖』が望める稜線に出れば風が強くなり一気に寒くなる。 まだガスはどんどん湧き出し『鳥海湖』のあると思われる場所は真っ白で何も見えず、ここも下山時に期待だ。 ![]() 『御田ヶ原分岐』まで下っている途中でとうとう燃料切れか?、ガスの切れている時間が長くなり、少しずつ薄くなり始めたガスが一気に切れた瞬間、目の前に『鳥海山』の全容が姿を現した。 ![]() 「おぉ〜、あれが『鳥海山(新山)』」 想像では丸見を帯びた女性的な山頂と想像していたけれど、見える山頂は棘棘しく、荒々しく男性的な山頂だ。 ![]() 麓の街並みも見え始め、日本海と海岸線もはっきりと見える。 周囲に誰もいないこともあり一人で 「すげぇ〜、すげぇ〜、やっぱ来て良かった〜」 騒いでいた。 ![]() 『七五三掛』で『御室小屋』へ向かう「千蛇谷コース」か?、尾根を周回する「外輪コース」か?の選択、どちらも登り時間は同じ1時間30分。 広がる青空とガスが切れたとき見た、あの『鳥海山』の姿を見たら「外輪コース」を選ぶ以外選択肢はない。 相変わらず風は強いが、日差しのある分、暖かさがある。 尾根に出ればいままで見えなかった「大清水」方面の展望が開け、人間が踏み入れることはないだろう広がる樹林、空に広がる「ちぎれ雲」がすばらしく絵になる。
![]() 反対側には『鳥海山(新山)』と下には『御室小屋』、ときどき声が聞こえ『御室小屋』はまだ営業しているようだ。 素晴らしい景色を見ながら半周し、『御室小屋』で休憩と思っていたが、小屋手前に『鳥海山(新山)』山頂への分岐があり、小屋で一休みせずそのまま山頂へ向かう。 ![]() ほとんど手足4本使っての岩登りだが、掴む場所、足を置く場所には苦労せず、はしご場や「胎内くぐり」などオプションありで山頂に到着。 ![]() 今まで歩いていた「外輪コース」の尾根筋、日本海、名前がわからない東北の山、360度の展望に大満足。 良い思い出で残しておきたい、良い意味での 「もう来なくて良い山だ」 後から来た人が違うルートで山頂に登ったのを知り、山頂からの下山ルートはその道を使って『御室小屋』脇に出る。 登りに使ったルートの方が多少楽だったかも。 「やばっ、予定時間より10分オーバーしてる」 よく考えれば10分程度は取り戻せるので、余裕持っていれば良かったのになぜかあせり、『御室小屋』や『神社』を見ずに下り始めてしまったのが悔やまれる、まぁ尾根歩きで遠目ながらたっぷりと見たので良いとするか。
![]() 下山ルートは「千蛇谷コース」を下るが、このコースを続々と登山者が登ってくる。 「外輪コース」を歩いた身としては 「なぜここを登る?、同じコースタイムの「外輪コース」の方が展望良いし、この登りよりは多少楽なのに」 まぁ、反対に下りで使うかもしれないので余計なお世話だろう。 ![]() 登り時とは違い、暖かい日差しの下では半そで1枚でOK、すっきりとした展望、下山時は別世界。 特に『御田ヶ原分岐』から先は暗闇とガスがなくなった世界だ。 ![]() 『鳥海湖』もきれいに見え、時間に余裕があったなら予定コースを外れ、『鳥海山』をバックにした『鳥海湖』の写真を撮りたいほどの景色だ。
![]() 10分オーバーを取り戻し、『御浜小屋』からは余裕を持って、登り時には見えなかった風景と緑の中で目立つ黄色い花 「こんな花が咲いていたんだ」 など楽しみながら車のある駐車場まで。 残念ながら『白糸の滝』は見ることはできなかったけれども、 「やっぱり山登りは晴れてないと」
車にザックを降ろし、登山靴を脱ぐ。 「そう言えば、一人で車を運転して山登りするなんて初めてだな」 雨風しのげて一晩明かせ、バスや電車の時間を気にせず、途中重いザックを背負わず、山で使わないものは車に、下山口に入浴施設がなくても、途中コンビニなどに寄り飲んだり食ったり買ったりと。 「車は便利だなぁ〜」 けれど、車で行く山登りはあまり好きじゃないんだよね。 さて今度は下りの『鳥海ブルーラインだ』 今度は夜じゃなく昼間、けっこうマイカー観光客が来ている、出て行くタイミングが重要だ。 しばらく駐車場を眺め、出発しそうな車がない事を確認して出発。 「ふぅ〜」 ブルーラインの距離約20km、一度バイクが後ろに付いたのみで(即追い越してもらえた)、無事にマイペースでブルーライン終了。 『道の駅/鳥海ふらっと』で緊張感を解き、お土産を買って、時刻は13時。 たっぷりと汗をかいたので風呂に入らずして電車には乗れないが、電車乗車予定時刻は17時03分、これに乗り遅れてしまったら、新幹線か夜行バス以外では今日中に家へ帰れない。 4時間で風呂に入って、車で『赤湯駅』まで。 一般道では約3時間20分、高速道路なら約2時間30分だ。 風呂に入ってから向かうには渋滞が怖いので、レンタカー返却場所から車で5分くらいのところにある『ハイジアパーク南陽』の日帰り入浴施設を押さえてあるが、一般道で順調に戻れたとしても残り40分で風呂入って、ガソリン入れて、返却手続きして、駅に向かってでは余裕なさすぎる。 いくらかかるのかわからない高速料金が怖いけれど、そんなにはかからないだろうと、ここは高速道路を選ぶ。 高速道路を走るなんて25年ぶりだ。 格安レンタカーを知り、2・3度ドライブし、高速道路も練習しておかなきゃと「ETCカード」は作ってある。 一応持っては来ていた「ETCカード」を初めて使用、はたしてきちんとゲートは開くのか(笑) スマートフォンナビに「高速道路・有料道路利用」にチェックし、ナビの支持通り運転して有料道路入り口へ。 前を走る車に付いて行くと、メーターが100キロを超え緊張感が増す。 そして料金所のETCレーンへ向かい、ゲートが無事に開くのか緊張、 「開いた!!!」 高速道路の練習には、車の数が少ない地方の方が良いだろうと思ってたけれど、ここの高速道路はほとんど片側1車線、80キロくらいで走っていると後ろから来る車に付かれて煽られている気分になり、100キロほどのスピードを求められる。 都心周辺を走る高速道路の方が2〜3車線あるから、そこの方が練習するには良かったんだね。 けれど高速道路も終わる頃、制限速度を守って先頭を走っているパトカーの後ろに並ぶ、追い越し斜線が出ても抜くことができない車の列にハマってしまったときには、 「トロトロ走ってんなぁ〜」 と思えるほど余裕が出来ていた。 高速料金がいくらかかるのかわからなかったけれど、帰って調べて見れば2,000円以内で納まるみたいで一安心。 15時40分『ハイジアパーク南陽』に到着、汗を流し、車を返却。 走行距離は520km、お店の人に 「けっこう走りましたねぇ〜」 と言われたけれど、そうなのかな? ガソリンはなくなる寸前までいき、ガソリン代別払い約4,800円。 『赤湯駅』に着いたのは16時45分、高速道路利用じゃなかったら、風呂には入れなかったな、それより電車に間に合わなかったかも。 『赤湯駅』からは予定通り順調に電車を乗り継ぎ帰京。 今回も青春18切符5回分使い切ってやった。 |
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