3回目の白馬岳山頂を目指す今回は白馬大池小屋にテントを張ってそこからピストン。初めて白馬岳に登ったコースは栂池から大池を経由して白馬岳山頂で宿泊、白馬三山を縦走し鑓温泉小屋で宿泊、猿倉へ下山の2泊3日コース。2回目は白馬大雪渓を登り頂上小屋で宿泊し三山縦走し猿倉へ下山の1泊2日コース、そして今回。
いろんなコースから3回も登る山なんて白馬岳が始めての山。
でも白馬岳は何回行ってもいいね。
2回ともここにアップしたつもりなんだけどなぜか2回とも記録がどこかにいっちゃってHPでは初めての記録になっちゃった。
【月   日】2008年08月11・12日
【天   気】11日/晴れ
【天   気】12日/晴れ
【季   節】
【場   所】北アルプス
【標   高】2932m
【山行形式】テント泊
【風   呂】蓮華温泉
【交通】
【行】新宿〜白馬駅〜南小谷駅〜平岩駅

【帰】平岩駅〜南小谷駅〜白馬駅〜新宿駅
【行】大町温泉郷〜新宿駅
【コース】
【1日目】

【2日目】

蓮華温泉〜天狗ノ庭〜白馬大池小屋
白馬大池小屋〜小蓮華山〜三国境〜白馬岳〜三国境〜小蓮華山〜白馬大池小屋〜天狗ノ庭〜蓮華温泉
【水補給】
・蓮華温泉
・白馬大池小屋
【食料補給】
・平岩駅前に個人商店(商品数少ない)
・白馬大池小屋
ここ数年、毎年8月は2週連続で山。
ここ何年か、2週目になる夏休み登山はあまり天候が良くない。
4日間すっきり晴れたなんていつ以来だろう?
へたすりゃ、雨や台風通過で中止なんてのも何回かある。
それの保険と言うか、夏休み登山への足慣らしと言うか、いつの頃からか夏休み前の週にも行くことになっちゃった。
夏休み前の週は、好天率が高いからと言うのもあるんだけどね。

今回夏休み前の山は「白馬岳」
夏休みはテント泊で4日間の予定だけど、テント担ぐのは2年前の鹿島槍ヶ岳以来じゃないかな。
体力的にも心配だったので、テント泊で足慣らしをしたく、「どこか1泊でテント」、青春18切符が利用できる期間でもあるので、青春18切符利用で安く行ける場所、さらに、靴がないのでテント場まで2・3時間で行ける山も条件、なんて探していたら、白馬岳の白馬大池が条件ぴったしだったので白馬岳に決定。

先月の「仙丈岳」で重登山靴のソールが剥がれてしまいソール交換中。
2日間前の土曜日に「ソール交換完了しました」と電話来たけど、仕事で取りに行けないのはわかっていたので、軽登山靴で行く覚悟をしていたけど、軽登山靴でのテント泊は経験ないのでちょっと不安。
この靴も10年以上立っているので、いつソールが剥がれるかビクビクもん。
そんな靴でテント重量で行くんだからね。

期間限定列車「ムーンライト信州」に乗るために新宿へ。
新宿発が23:54分なので、家を出るのは遅めで良いのは助かる。
列車に乗る前にビールとつまみを買い、酔って寝ちゃえばいいやと思っていたら、新宿駅構内の売店はすべて閉店。
駅の外に出てコンビニを探すも、新宿でコンビニなんて普段意識してないのでどこにあるかわからない。
けっきょく、ビールを買えずに列車へ。
眠気が来るまで退屈だった。

ムーンライト信州の終点「白馬駅」で下車。
ほとんどの登山者はここからバスに乗り、「猿倉」か「栂池」方面へ向かう。
ここから「南小谷」行きの電車が来るまで約1時間。
この時間に朝飯と行動食を求め、あらかじめ調べておいたコンビニへ片道約20分かけて向かうが、情報が古かったのかそこは「美容室」に変わっていた。
往復して40分、他にコンビニは白馬の駅をはさんで反対側。
そこも10〜15分くらいかかる。
とても間に合わないのであきらめ。
手持ちの行動食ではちょっと心もとない、節約気味で歩くしかないな。

南小谷駅で約30分ほど待ち、JR大糸線に乗り換え。
この線はマニアの間では特別なんだろうか?
電車の写真を撮る人や、車内を興味深そうに見る人、車窓を楽しそうに眺めている人、なんか特殊な雰囲気だった。
「平岩駅」で降りたのは、登山の格好をした3人、他は誰もいない。
この駅まで青春18切符利用可能圏内。
あとはバス代を払うだけ、安い!

駅前は何にもないかと思っていたが、個人商店が1店。
中を覗くとカップラーメンとせんべい等、ほんの数点しか商品がない。
カップラーメンでも買っておくかと思ったが、行動食でなんとかなるだろうと買わない。
しかしビールの自動販売機があったので、280円で500ml缶を購入。



山小屋ではこれが700円だからね。
このビールを売っている自動販売機、年齢確認に免許証を機械に入れて認識するらしい。
珍しいなと思って免許証を入れてみるが認識しない。
何度やっても・・・
ためしにお金を入れると普通に買えた。

?????

登山口から駅に来たバスは、登山者で満員。
いままで3人で静かだった駅前が、急ににぎやかになる。
それなりに日焼けしているので天気は良かったみたいだ。
糸魚川駅から来たバスに乗り込み「蓮華温泉」まで。
乗車人数はやはり登山の格好をした人5人のみ。
途中眠くなってしまい、道中は覚えてないが「蓮華温泉」近くの車道は、「秋田駒ケ岳」の八合目へ行くような細くクネクネ曲がりながら山の中を登っていく道だった。

蓮華温泉の駐車場がバス停。
そこから少し行った所に一軒宿の「蓮華温泉ロッジ」がある。

宿の中を覗くと食事ができるが、残念ながら食料は売ってない。
朝食としてなにか食べていこうかと思ったが、当然のように値段が高めなのでパス。
水補給をし、宿の裏手にある登山口から出発。





まずは谷をUの字みたいに巻いて行く。
途中露天風呂への分岐があらわれるが、露天風呂に入るのにここまでけっこう距離があるように思えた。







風呂に入ったのに戻るだけでまた汗をかきそう、下山してここの露天風呂に入る予定だったが、ちょっとその気持ちが萎えてきた。

ひさびさのテント重量だが、あまりきつさを感じない。
ちょっとハード目にした筋トレの成果かな。


登山口から1時間30分ほどで「天狗の庭」に到着。
ここまではほとんど樹林帯の登りだったので、ここに来て視界がぱっと開けるが、残念ながらガスが濃く沸いていて展望は望めない。









ここから「白馬大池」までは石がゴロゴロし始め、石を避けながら、乗りながらの道が始まる。
すれ違う人に「この道はどこまで続きますか?」なんて3人くらいに聞かれた。
また1人には「これから先はきついよ」なんて要らぬ情報をくれたりした(笑)

俺としては石がゴロゴロした道も、白馬大池への道もあまりきつくは感じなかったんだけどね。

天狗の庭から白馬大池までもほぼ樹林帯の登山道で、白馬大池に着くと再び視界がぱっと開ける。
同じ視界が開けるでも、ここはちょっと違う。
広い空の下の平原に花は咲き乱れ、静かにたたずむ池と「小蓮華山」へ続く登山道。






その景色はまさに楽園。
思わず歓喜の声が口から漏れてしまう。

蓮華温泉ロッジから約3時間の道のり。
まだ時間が早いせいか「白馬大池山荘」前にあるテント場はあまり混雑していなく、花が咲き乱れ小蓮華山への連なる山々の景色が眺められる良い場所にテントを張れた。

テント張り、寝床準備、片付けが終われば待望のビール。
小屋で500と350mlのビールを買って景色を眺めながら乾杯。
ときどき切れるガスの切れ間から景色や青空が広がったりと、白馬大池劇場を楽しむ。
さすがにちょっと飲みすぎたかな?テントに戻ったら寝てしまい、気づいたら16時。
2時間くらい昼寝をしてしまった。
目を覚ますとだいぶテントの数が増えていた。
やはり8月のテント泊は、早めの到着を心がけていたほうが良さそうだ。














まわりの人達は夕食の準備を始めていた。
今夜のメニューは(も?)カレーライス。
しかし今回は「さとうのご飯」ではなく「フリーズ米」。
何年ぶりだ?フリーズ米を食べるのは。
数年前に食べたフリーズ米は「昔とくらべたらたいぶうまくなったよ」と言われていたけど、食べてみてあまりうまいとは感じなく、それ以来敬遠していて、また同じく「昔とくらべたらだいぶうまくなった」と言われているフリーズ米を久しぶりに食べてみると「おぉ、なかなかうまいじゃん」
これなら「さとうのご飯」の代用にはなるな。
まだちょっと独特のフリーズ米臭さはあるけど、カレーと一緒に食べるには問題なし。

夕食のメニューはカレーライスと味噌汁、そしてまた缶ビール500mlを購入し、平岩駅前で買った缶ビール500ml、ちょっとまだ物足りなかったのでカップラーメンを食べ、それと一緒に缶ビール500ml、青春18切符とテント泊なのであまりお金使わないからと、ちょっと贅沢しすぎたな(笑)

酔っ払いすぎたせいか、前日まで仕事が忙しかったせいか、はたまたひさしぶりのテント重量で疲れたせいか、ひさしぶりに山の中で時間を忘れて熟睡してしまった。

2日目は白馬岳まで往復してテント撤収して蓮華温泉ロッジへ下る。
逆算すると4時前にはテントを出発しないと間に合わないので、3時頃起き、朝食を食べ、予定通り4時前に出発。
前方には3つほどヘッドライトの明かりが揺れている。
登山道が足元しか見えないせいか、ザックが軽いせいか、足取りが軽い。

小蓮華山山頂への最後の登り近くになった頃、空が明るくなり始め、少し少しずつ周りの景色が見えてくる。
白馬岳が見えるまで白馬岳だと思っていた「杓子岳」が朝日に照らされ、朝独特の山の景色が見られる。
太陽もちょうど俺の背から昇るので、写真を撮るのには逆光にならないので良い。

小蓮華山山頂は「山頂崩落の恐れがある」とのことで登れないが、登れない範囲は狭いので短い巻き道を行くが、山頂にいるのとあまり変わらないような場所。
崩落の危険があるとのことなので、だいぶ下った所で一休憩。
見事な展望。
太陽もすっかりと登り、朝の澄んだ空気の中、山々の連なりや、遠くに見える山の景色に感動。
後から来る人や先から来る人の姿がなく、この景色や雰囲気を独り占め。
「三国境」までの尾根歩きは心地良いの一言。
ちょっと風が冷たいけどね。
これで3度目の白馬岳(コースは違うけど)になるが、白馬岳は何度来ても良い山だと実感。




三国境辺りからすれ違う人があらわれ始め、三国境にはけっこうな人が休憩をしている。
ここから雪倉岳方面へ行く人と別れるが、雪倉岳方面の縦走も気持ち良さそうだ。








三国境から白馬岳山頂までは「ダマシ」が2・3回ある。
「ここ登ったら山頂かな?」と思い、登り切れば「その先にまだある」みたいなのがね(笑)
ま、コースタイムと照らし合わせればわかるんだろうけど。
白馬岳山頂に着いても快晴。
下の方にはガスが沸き始めているが、山と絵になる程度。
穂先で判る「槍ヶ岳」、きれいな三角形で「笠ヶ岳」もわかる。
双耳峰な感じがするので「鹿島鑓ヶ岳」かな?
なら隣は「爺ヶ岳」?
山頂の山座固定盤は、風化したのか劣化したのかはわからないが、山の文字が読めなくなっているので、自分の見た目で山を識別。
3度目で一番良い白馬岳山頂からの展望だ。
大規模の「白馬山荘」を初めて見下ろすが、やはりでかいなぁ〜。
ちょうど小屋泊まりの人達が行動し始める時間だったろう。
小屋からぞくぞくと登ってくる人が来て山頂が混雑してくる。
帰りの登山道がすく頃を見計らって山頂を後にする。
予定より早めに山頂へ着いたので、帰りは多少混雑していても時間には余裕がある。
行きとはまた違った見事な展望でピストンの良い面を知る。
小蓮華山山頂から白馬大池までの下りは、行きが暗かったせいもあり始めての展望。
白馬大池まで続く登山道が見え、白馬大池を見下ろす景色は写真の好素材。
すばらしい絵だ。
だんだん白馬大池へ近づくにつれ、あんなにあったテントの花が俺のを入れて3張りしかない。
ほとんどの人が出発してしまったようだ。

















予定より1時間以上時間に余裕ができたので、濡れたテントの底を乾かしながらコーヒーを飲んで余裕を持ってテント撤収。

来た道なので、ペース配分がわかる所もピストン登山の魅了。
残念ながら前日と同じように、この登山道に入った頃にはガスが沸き始めてきて、すっかり山頂はガスの中。
天狗の庭でも「前日よりは多少展望があるかな?」程度。
尾根歩きをたっぷりと楽しめたからまったく不満なし。



いつも2日目のザックは軽く感じるのだけど軽身で白馬岳山頂まで行ったせいか、ちょっとザックの詰め込みを変えたせいか、ザックが重く感じたまま蓮華温泉に到着。
露天風呂はあきらめ内風呂で済ましたが、内風呂だけで十分満足。
好きな硫黄臭い白いお湯で満足、展望も結構良し。

小屋の生ビールとうどんを食べ帰りのバスに乗る。
やはり帰りのバスは人が多い。
発車時刻より早めにバス停へ行って正解だった。
ふだんと違って8月の山は早めの行動が正解。




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