2回目の鹿島槍ヶ岳:爺ヶ岳
1回目は鹿島槍からキレットを超えて五竜岳まで行ったけど扇沢から鹿島槍ケ岳は雨で何も見えずただただ何も見えない中を歩いていたのみ。
やはり悔しいのでリベンジ決行。
2回目は快晴。
展望バッチリの中もう思い残すことはないほどの景色。
やはり山登りは晴れの日にかぎる。
【月   日】2007年08月13・14日
【天   気】13日/晴れ
【天   気】14日/晴れ
【季   節】
【場   所】北アルプス
【標   高】2889m
【山行形式】テント泊
【風   呂】大町温泉郷「薬師の湯

【交通】
【行】都庁西口〜扇沢

【帰】扇沢〜大町温泉郷
【行】大町温泉郷〜新宿駅
【コース】
【1日目】

【2日目】

扇沢〜爺ヶ岳〜冷池山荘

冷池山荘〜鹿島槍ヶ岳〜冷池山荘〜爺ヶ岳〜扇沢
【水補給】
・種池山荘
・冷池山荘
【食料補給】
・種池山荘
・冷池山荘
今年一年の登山計画を立てるときから決めてました。
爺ヶ岳・鹿島槍ヶ岳へ行こうと。
2年前の夏休みに「扇沢〜爺ヶ岳〜鹿島槍ヶ岳〜五竜岳〜遠見」へ行ったとき、1日目は雨で残念ながら扇沢〜冷池山荘間はなんの展望もなし。
爺ヶ岳山頂はただ登っただけ。

この時期の「ヤマケイJOY」を見れば、爺ヶ岳山頂からの写真を見るたび悔しい思いが。
リベンジは早いほうがいいですからね。
往復「さわやか信州号」とテント泊でなら、安く行けると言う理由もありますが。

週間天気予報では晴れマークが、ずらぁ〜〜と並んでます。
「週間天気予報は信用ならん」とふだんは言ってるけど、占い同様、良いことならちょっと信用しちゃいますね。

もう何回も利用しているさわやか信州号、このコースも何回目ですかね。
いつも寄るどこぞかの釜飯屋さんのSA近くにセブンイレブンがあることを知っているので、1日目の朝飯と昼飯or行動食をそこで買っているんですが、今回は発車直前のアナウンスを聞いていると、いつもとコースが違うようで、釜飯屋さんには寄らないみたい。
なので2・3箇所止まるSAで、ちょこちょこっとおにぎりやサンドイッチなど食料買っておきました。

青空の扇沢に到着です、2年前は雨でした・・・
けっこう扇沢でも降ります。
買っておいた食糧を席上の荷台に置いてあったので取ろうとすると・・・「あれ?ない?」
荷台を覗いて探すもない!!
誰かに持っていかれたぁ〜〜。
最後の方に降りるタイプなんで、のほほ〜〜んと座って待ってたから、誰が持っていったのかわからない。
「うぅ〜〜1日目の飯がぁ〜〜」

行動食として、ジップロックにたんまりとコーンフレークやビスケットが入っているから食料に困らないことはないけど、ずっとこればかりはきついなぁ〜。

そばでおにぎりやサンドイッチを食べてる人たちを、恨めしい目で見ながらポリポリ食べての朝食はちょっと悲しい味。

扇沢から爺ヶ岳登山口までは10分程度。
登山口近くに駐車場があるため、そこで準備している人がたくさんいて、準備が整いしだい続々出発していく。
さすがお盆休み時期、いつもとは違い登山者がたくさんいるのがちょっとうれしい平日登山者です。

約1年ぶりのテント泊重量なんで、ゆっくりのんびりを心がけて登るけど、前後に人がいるとなかなかそうもいかないのもまた夏休み。
なんか妙な駆け引きが存在するのを感じますが(笑)


木々の切れ間から眼下に扇沢望め、見上げれば「針の木岳」の山頂が見える。
景色が見られるたびに「2年前は・・・」
かくし芸に出たとき「とんねるず」の石橋貴明が言った「2年前はペンギンでした」ふっとこんな言葉を思い出したけど、たぶん俺と同じ気持ちだったんだろうな(笑)






この「柏原新道」、種池山荘に着くまではずっと樹林帯の中。
種池山荘前のお花畑の登りで、パ〜〜っと高い木が消えて、展望が広がります。
小屋への最後の登りはちょっときつ目だけど、花がたくさん咲いているので写真を撮りながらのんびりと登ります。
(けっして休んでいるわけではありません)






青空の下はやっぱりいいね。
爺ヶ岳への登りも楽しそうに見えます、きつかったですが。
ここでやっぱり行動食ばかりでは気持ちがちょっと凹んでたので、種池山荘でカップラーメンを購入。
うまい!うまいっす!!
山の中では、カップラーメンの匂いと、柑橘系の匂いに食欲をそそられる俺ですから、山で食べるカップラーメンは特別うまい!!



















爺ヶ岳への登りは見上げるような登りなので、ここから持ってきたストックを取り出し、ダブルストックで出発。
でもやっぱり慣れてないせいか歩きにくい。
2本足で歩いた方がバランス安定するんですよね。
なんでストックはしまっちゃいました。
これ以降ストックの出番なし、ただのお荷物になりました。

2年前は人生の反省をしながらの、ただただきついだけの登りでしたが、見渡す景色、眼下に遠ざかる種池山荘の赤い屋根を眺めながらの登りはきつさが苦にならない(ちょっと嘘ですが)

まずは爺ヶ岳南峰。
こんな見事な景色だったんだね〜。
ちょっと沸き始めているガスなんて2年前と比べたらかわいいもんさ。
この景色を見られただけですでにリベンジ成功。

パノラマの景色を眺めながら今夜の宿、冷池山荘のテント場を目指します。
なだらかな登山道なんで景気をたっぷり楽しめる。
冷池山荘の赤い屋根が遠くに見える。

爺ヶ岳中央峰山頂へは巻き道があり、山頂に寄らないでも行けるけど、せっかくの青空の下なので中央峰山頂も踏んでおくけど、景色は南峰と変わらないですね。
北峰もあるけど北峰山頂へ向かう道には気づかず北峰山頂は踏まなかった。
登山道あったかな?

「冷乗越」までは見下ろすような下り。
今回はピストンなので、明日はこれを登ると思うとちょっとブルーに。
山登りが好きでもつらいのはつらいって!!

だんだん冷池山荘とテント場がはっきりと見えてくるけど、テント場・・・ずいぶん小屋と離れてるな。
けっこう小屋の上にある。

冷乗越に着くと小屋までは登りが待っている。
2年前はハイになっていたと言うか、やけくそで歩いてたので気にならなかったけど、この登りがけっこうつらい。
なんでどこも小屋近くへの登りってきついのが多いのでしょうか?
10分程度の登りだったけど、ヒィヒィ言いながら冷池山荘に到着。


2年前と変わってないですね。
小屋に着く直前から「ビール」が掛け声になってたけど、まだまだテントと寝床を作って安心してからじゃないとビールはおいしく飲めません。
テントの受付を済まし、水を購入してテント場へ向かうが、小屋から約8分、この登りがまたきつい。
もうここへはテントで来たくなくなるような登りだった。






まだ時間が早いせいか、設営場所は選び放題。
「去年の奥穂みたいに混雑してたら嫌だなぁ」と思っていたので一安心。
眺めの良い平らな場所をゲットして設営、寝床が完成。




さぁ〜〜ビールだ!

テント泊なので予算に余裕があるから、生ビールと缶ビール(500ml)同時購入。
小屋そばのちょっと小高い展望台で乾杯!
生ビールは一口で半分くらい飲んじゃいますよ。
もう1本くらい飲みたかったけど、テント場までの登りを考えほろ酔い気分でテントへ帰るけど、やっぱりこの登り、空身でもきついわ。
心拍数が上がったせいか酔いがさらにまわり、テントに到着するとシュラフの上に乗っかったらそのまま寝ちゃいました。


2時間程寝たかな?
なんか外が騒がしかったので外に出てみると、テント場が混雑してきている。
やっぱりお盆時期は早めにテント場に着いたほうがいいね。

暗くなる前に夕食の支度。
いつものメニュー、さとうのご飯とレトルトカレー。
カレー大好き黄レンジャーなんで、最高のメニューです。
カレーとビールがまた合うので、ビールを小屋まで買ってきます。

いやぁ〜腹が膨れたらまた寝ちゃいました。
今宵は「ペルセウス座流星群」の極大出現日だそうで、ベストポジションからの天体ショーだったんですね。
天体ショーまでの間、持ってきたワインをちびちび飲みながら、これまた持ってきた「ノアを創った男」を読んで待っている予定でしたが、気づいたら起床予定時間のAM3:00
寝ちゃったもんですべてパァ〜!
ワインも本も帰りのお荷物です^^;
重いんだこれがまた(笑)

朝食の準備をしながら星空観察。
満天の星空、流星いっぱい流れた感じ。
朝食はまたもやカレーです、黄レンジャーですから。
カレー最高。

鹿島槍ヶ岳山頂を目指してAM4:00、当初の予定通り出発。
まだ外は暗いので、ヘッドライトの明かりを頼りに向かいます。
ヘッドライトを点けて出発するなんて初めてなんじゃないかな。
いつもは明るくなるのを待っているけど、今回は逆算して計算するとこの時間に出発しないとバスの時間に間に合わないもので。

ヘッドライトの明かりでも十分歩ける。
先のほうでは4・5個の明かりが見えるので、すでに先客がいるみたい。



「布引山」に到着頃から明るくなり始め、布引山山頂でちょうど日の出の見頃を迎えるが、いつも山へ来ても日の出をそれほど楽しみにしている男ではないので、ちょっと休憩して先を急ぐ。
布引山から鹿島槍ヶ岳への急な登りに着くまでのなだらから登山道の両脇はお花畑。



このあたりが雷鳥の住処なのか、雷鳥君がお出迎え。
まだちょっとうす暗いので、鹿島槍ヶ岳と花との写真はまだ絵にならないから、撮影ポイントを覚えておき、帰りに写真を撮る。

鹿島槍ヶ岳山頂への見上げるような登りは、ちょっとガレ気味な道をジグザグに登りながら向かっていく。
前にも後ろにも人がいないから、落石を気にしないで歩けるのは、精神的に楽だ。
ときどき立ち止まり振り返れば、爺ヶ岳がくっきりと見え、バックの富士山と槍ヶ岳がとっても絵になる。
































まだ朝の光の中、鹿島槍ヶ岳山頂に到着、正確には鹿島槍ヶ岳南峰山頂。
先客は3人いて、1人はキレットへ向かった。
この天気の中でのキレット越えはうらやましいね。
残りの2人が山頂を去ると俺1人。
この山頂にただ1人、というのはなかなか良い。

いつも尾根歩きは見える山の名をだいたいの検討で見ているから、それが合っているのかどうかもわからないので、あまり感動が少ないんだけど、やっぱりはっきりと山の名前がわかると感動がちょっと違うね。
山頂にある山座固定の盤を見て、いままでずっと見ていた山が剣岳だとここに来てわかった。
これが剣岳なんだとわかるとやっぱ感動だわ。
わかってから写真撮りまくったりして。
ちょっと地図開けばわかるのにね。















他の登山者が登ってきたら退散。
けっこう登ってくる人が多いので、落石に気をつけて、チェックしておいた撮影ポイントで写真を撮りながらテントに戻る。

テント場近くにくるとなんか妙に騒がしい、音のする方を見てみればサルだ。
こんなところにもサルがいるんだ。
日光のサルと違いうまく共存できているのかな?

テント場は半分以上が撤退していた。
地図では鹿島槍ヶ岳まで3時間40分と書いてあったからそう計算していたが、実際は山頂でのんびりしても3時間くらいで戻ってきたので、テントを完全に乾かし、お茶しながらのんびりと撤収作業ができた。

前日と比べ荷物はあまり軽くはなってないんだけど、さすが2日目は体が馴染んだのかザックが軽く感じる。

















爺ヶ岳へのきつい登りもそれほど苦ではなかった。
鹿島槍ヶ岳方面を見れば、すでにガスが沸き始めている。
昨日と同じ天気は良いのだが、ガスの沸くのが早いな。
予定時間通り扇沢からのバスに乗り、大町温泉郷で汗を流して帰った。







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