何かの小説の題名として登場し日本百名山にも選ばれている大菩薩峠。
タクシー・マイカーを利用すれば気軽に2000メートル以上の山を楽しめるが、やはりここはバスを利用して下から歩き、5月頃の新緑とツツジを楽しみながら登りたい山。
いきなり展望がひらける介山荘からがこの山のハイライト。
平日にも営業してくれている介山荘が頼もしい。
【月   日】2006年5月22日
【天   気】晴れ
【季   節】
【場   所】中央線沿線
【標   高】2056m
【山行形式】日帰り
【風   呂】大菩薩の湯

【交通】
【行】五反野駅〜上野駅
【行】上野駅〜神田駅
【行】神田駅〜高尾駅
【行】高尾駅〜塩山駅
【行】塩山駅〜大菩薩峠登山口B・T
【帰】大菩薩峠登山口B・T〜塩山駅
【行】塩山駅〜高尾駅
【行】高尾駅〜神田駅
【行】神田駅〜秋葉原駅
【行】秋葉原駅〜北千住駅
【行】北千住駅〜梅島駅
【コース】
大菩薩峠登山口B・T〜ロッジ長兵衛〜福ちゃん荘〜介山荘〜大菩薩嶺〜丸川峠〜下山口〜大菩薩峠登山口B・T〜大菩薩の湯
【水補給】
・地図にはあるけど発見できず
【食料補給】
・市役所前にコンビニ
【個人メモ】
・鈴は持っていけ!

今回で3回目になる大菩薩嶺、過去2回、なぜか記録に残しておらず、やっと3回目にして記録に残しておける。
家を出れば、「なんだよ、曇り空じゃん」
天気予報では五月晴れって言ってたのに。

あれ?携帯電話がない!
駅に着く直前で気づき、「途中で買い物したコンビニで落としたのかも」とコンビニまでダッシュ!
店員さんに聞いても落ちてないと・・・
持ってくること自体を忘れたのかもと、家まで取りに戻ってしまうと電車には間に合わないのであきらめ、ザックを背負って再びダッシュして駅まで。
なんとか電車に間に合った、汗ダクダクです、あれ?でも一緒に行く相棒が乗ってない!
一番後ろの車両に乗ってるのかな?
でも携帯ないんで連絡のつけようがない。
電話番号もわからない、調べる手段はあるけど、まだ朝早いんで無理。
電車の乗り換えのときに、自分の携帯電話に電話するも呼び出し音だけ。
かすかな記憶で家に置き忘れてきた感じなんで、あまりあせってはない。
結局、相棒は寝坊、携帯電話は家にあったのを確認できたのが塩山駅。

何組かの登山者がタクシーを使って大菩薩へ向かうが、うちは最初からバスに乗り、「大菩薩峠登山口」バス停から歩く予定。
待ち時間に駅周辺調査をすると、ちょっと距離があるけど市役所前にファミリーマート発見。
待ち時間はたっぷりあるんで十分利用できます。

バスに乗ればあっという間に「大菩薩山登山口」バス停に到着。
登山者は自分を入れて2人。
ほんとうの登山口(?)まで、アスファルトの車道を歩くが、車やタクシーが追い抜いていく。


けっこうきつめな車道を、数回切り返しながら上ると登山口。
新緑は過ぎた感があるが、赤いツツジはまだまだ見頃。
しばらく歩けば車道に出て、すでに廃墟と化している「千石茶屋」に到着。
向かいには「火事で燃えっちゃったの?」みたいな焼け跡を残している建物がある。
車も真っ黒だよ。





不気味なところになっちゃたな〜。

千石茶屋前を通り過ぎ、しばらく進めば再び登山道。
樹林帯の中で展望は望めず、「第一展望台」「第二展望台」と展望を望める場所に出るも、真上に青空が広がっていても、展望は雲に覆われていて残念ながら富士山は見えない。
でもこのあたりから新緑が輝き始める。
前回の根本山とは違い、太陽に照らされている新緑が綺麗。
貫禄ある木、新緑、新緑の中で輝くピンク色のツツジ。
景色はなくてもこれだけで十分満足。
車で上っちゃう人は見られないんだよね。

でもここでちょっとびびりました。
いまだ誰も追い抜かず、誰とも交差せずなこの辺で、上の方からいやに大きな音が・・・
ガサガサとクマササを書き分けるような音がしたんですよ。
「誰か落ち葉を掻き分けながら下って来ているのか?」と思ったけど、自分が上に上がって行くと、どうも登山道から音がしているのではなく、クマササが茂っている所から音がしている。
「なんとなく変だな?」な様子だったので立ち止まり、しばらく様子を探っていると、すぐ左上の方からガサガサする音が近づいてくる。
なにかの動物なのは確か。
パン!と大きな音で手を叩いてみると、音の主はドンと跳ね上がった音をさせ、ドタッドタッと音のした反対方向へ逃げていった。
鹿のように跳ね上がって逃げる音ではないし、小動物のような軽い音でもない。
あきらかに重厚感のある音だった。
もしかしてクマ?
千石茶屋の所に「クマが出没します」とは書いてあったが、山ではよく見かける立て札。
気にはしてなかったが、まさか。
今度はちゃんと鈴ぶら下げて来ます。

「ロッジ長兵衛」手前の新緑がまっさかり。
とっとと登ったらもったいないのでのんびり、ゆっくり新緑を楽しみながらロッジ長兵衛に到着。
ほとんどの人はここに車を駐車し、歩き出すようだ。
ロッジ長兵衛はやはりシーズンなんだろう、ドアが開放されていて、お買い物や食事なんかもできるようだ。
なんとなく車道歩きのほうが楽な気がするが、ここは登山者なので登山道を歩いて「福ちゃん荘」に着く。
食事や宿泊もできる。
ここで水補給できるが、「飲み水として使うには煮沸してくれ」と書いてあるんで、なんとなく補給しなかった。
ここから「富士見新道」を登って「神部岩」まで行けるが、説明などを読むとなんとなく険しそうなので、最初からパス。
今日は見ることができない「富士展望台」のある「富士見山荘」を通り過ぎ、沢が流れている「勝縁荘」に着くが、ここはいったい何の建物なんだろう?
人がいる様子もなし。
でも車で来られるようになっているんだから、なにかで利用しているんだろう?
このそばにある沢に、2000年度版の地図では「水」マークがついているが、沢の水が飲めるんだろうか?
試してみなかったけど、沢から汲むのはイヤだな、上には小屋があるし。

ここからは石がゴロゴロしていて、ちょっと歩きにくい登山道が始まる。
展望は途中にあるベンチが置いてあるところから見ることができるが、ほとんど樹林帯の中の歩き。
「介山荘」の赤い色が見えてくれば、さぁ、楽しみましょう。
「演出なのか?」と思うように一気に展望がひらける。




介山荘はばっちり営業している。
お土産や食べ物、ビールも売っている。
ここはいつ来ても営業しててくれるのでうれしい、けど利用したことない。

ここは売店が近いせいか、人がいつもたまっていてうるさいので、「大菩薩峠」への証拠写真を撮り、そのまま「雷岩」を目指す。





眼下の展望は「上日川ダム」はぼんやり見えるが、前回来たときに見た、ダムの後ろに姿がある富士山が見られることなく残念。

「旧峠」までちょっときつめの登り。
でもそこから見る大菩薩峠や大菩薩嶺への眺めは最高。
大菩薩領への尾根道が続いているのがはっきりわかる。
いったん、「賽ノ河原」へ下ってから、まずは雷岩への登りが始まる。



確かこのあたりはツツジが咲いていたと思ったがなぜか咲いていないし、咲いていた気配もない。
枯れちゃったのかな?

手を使わなくても大丈夫だが、岩登りのような道を登って行くと、先ほどの富士見新道との合流点神部岩に到着。
ここからも眺めは良いが、さらに上にある雷岩までもうひとがんばり。
同じような岩登りをして雷岩に到着するも、少しづつガスが沸き始めだんだんと景色を隠していく。

お昼はカップラーメンをご用意。
風も穏やかですぐにお湯が沸き助かるが、ハエやアブがうざい。
尾根歩きからアブなどが顔の周りを飛び始め、座ればたかり始める。
のんびり食事や休憩なんてできない。
虫除け用意するのすっかり忘れてたんで、これからは必須ですね。

景色もなくなり食事が終われば、アブなどがうざったいのでそそくさと大菩薩嶺へ向かう。
これで2回目かな?大菩嶺へ向かうのは。
まわりは木で覆われていて、景色もなにも見えないのはわかっているけど、今回は大菩薩嶺を過ぎ、「丸川峠」を経由して、「裂石」まで一気に下っていく。
ほとんどの人は車の関係でだろう、雷岩から「唐松尾根」を下って福ちゃん荘へ戻る。
丸川峠まではガスに覆われてしまったせいか、樹林帯歩きはちょっと怪しい雰囲気がある登山道になっている。
あまり歩く人がいないのか、ちょっと荒れ気味な登山道だ。




途中、湧き水を発見。
細い線だが水が垂れている。
なんとなく飲めそう。
ちょっとコップ1杯汲んで飲んでみたが、冷たい水。
おなかも痛くならなかったし大丈夫かな。
責任はもちませんが・・・・




青い色した小屋「丸川荘」が見えてくれば、そこが丸川峠。
大菩薩だけなら利用する人はいないだろうけど、ここからさらに縦走する人には利用される小屋なんだろう。
外に書いてあるメニューが豊富。
今はし〜んとしていてさびしい雰囲気があるが。
やはりこのあたりの標高が一番見頃なんだろう、ツツジが今までの中では一番咲き誇っている。
新緑と組み合わされ、いっそう鮮やか。
ほとんどピンクのツツジだけど、ツツジのトンネルをくぐるような登山道が多く、ちょっときつめの下りだけど楽しみながら下れる。

沢の音が聞こえてくれば登山道はほぼ終わり。
沢沿いを歩くようになれば平坦な道が続き、スミレや名もない花・・・名前を知らない花が道端に咲いている。
下りだからだろう、地図でのコースタイムより20分早く車道に出る。
入浴予定の「大菩薩の湯」に着いたのは、塩山駅へ向かうバスが来る1時間10分前。
汗を流して1杯飲んで、ゆっくりして帰途に着くことができた。
バス停が「大菩薩の湯」前に変更されていてありがたかった。
このおかげで「大菩薩の湯」で1時間のんびりできた。





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