南会津の盟主というべき会津駒ケ岳。
大好きな湿原、山の水、温泉と3拍子揃っている山。
山頂にある駒ノ小屋を上手に利用すれば1泊で行けるのだが、変則的な営業なのでちょっと利用しずらかったが、期間限定で旅行社がバスを通してくれていることを知り、長年の夢、会津駒ケ岳登山が実現。
昨冬の大雪の影響で高山植物の咲く時期がズレたおかげで、今回花は見頃を迎えていた。
行かなきゃわからない、行ってわかった、とてもすばらしい山。
リフレッシュがお薦めする山のひとつに決定!
【月   日】2006年8月7日
【天   気】晴れ
【季   節】
【場   所】福島県
【標   高】2132m
【山行形式】夜行日帰り
【風   呂】アルザ尾瀬の郷

【交通】
【行】五反野駅〜都庁前駅
【行】都庁下大型駐車場〜
             会津駒ケ岳登山口
【帰】アルザ尾瀬の郷〜東京駅
【行】東京駅〜五反野駅
【コース】
会津駒ケ岳登山口〜水場〜駒ノ小屋〜会津駒ケ岳山頂〜中門岳〜駒ノ小屋〜水場〜会津駒ケ岳登山口〜アルザ尾瀬の郷
【水補給】
・登山途中にある水場
【食料補給】
・桧枝岐温泉にお店
【個人メモ】
・大江戸線都庁前駅A2出口へ

もう数年前から行きたい、行きたいと思っていた「会津駒ケ岳」、だけど山頂にある「駒ノ小屋」はなんか変則的な営業形式でよくわからんし、日帰りで行くには電車・バスの時間が合わない。

今年の夏休みに行く尾瀬の為にネットでいろいろ調べていたら、なんと会津駒ケ岳登山口まで行く夜行バスがあることを知った。
ネットの海にはほんと情報がたくさん。
じっくりと調べれば、こんなのあるんだね。

尾瀬の「沼山峠」まで行く夜行バスなのだが、途中を通る「会津駒ケ岳登山口バス停」でも降ろしてくれる。
毎日出発ではなく期間限定だが、日曜日にも出発してくれていたので行けるぞ!。
もちろん、天気の良い日に行きたかったから、ぎりぎりまで天気予報とにらめっこし、4日前にチケットゲット。
「申し込んだけど満杯で取れなかった」って言ってた人がいたんで、運が良かったのかな?

夜8時40分には家を出たかったのだが、仕事が忙しく終わったのが8時過ぎ。
急いで夕飯を食べ、前日までに準備を終えていたこともあり、なんとか予定通り出発。

もうすでに何回も来ている、日曜夜の都庁下大型駐車場。
登山者があちらこちらにたむろしている。
でもまだピークは来てないかな?
まだまだ登山者は少なめ。

受付を済まし、乗り込むバスを教えてもらえば、20人乗りくらいの小さなバス。
トイレがついてない!
トイレついてないとなんとなく不安なタイプなんですが・・・だって酒飲めないじゃん。
2台のバスを用意してあり、2台とも満席。
小さなバスのせいか揺れるし、けっこう頻繁に高速のサービスエリアで休憩して人が出入りするので、しっかりとは寝れない。
運悪く通路側だったし。
でもそれはもともと覚悟の上。
しかしなぜかこんなんでも山へは登れるんですよね。
眼を閉じているだけでも、睡眠効果はあるって聞いたことはあるけど、本当のことなんだろうな。
昨今は睡眠導入剤(?)らしきものがあるんで、ちょっと利用してみたい。
まずは山へ行かない、普段の日に試してみよう。

会津駒ケ岳登山口へ5時に到着予定が、順調だったせいか4時に到着。
早く着いてくれるのはいろいろと助かるが、こんな真っ暗に着かれても・・・

ここで降りたのは6人。
男3人、女3人、みな単独者。
待ちきれない人はヘッドライトを装備して出発するが、いつでものんびり派な自分は、明るくなる5時頃まで待ってから出発。
のんびりすぎて一番最後の出発でしたが。

まずはアスファルトの林道を登る。
登り開始すぐにあるトイレは、トイレットペーパーがあるんで助かる
車で来る人は、途中に数箇所ある駐車所を利用。

アスファルトの林道なので、暗くてもヘッドライトの明かりでもなんとかなるだろうが、途中に現れる林道をショートカットする近道は山道になるので、ここを歩くには、ヘッドライトの明かりでは心もとないだろうな。
まぁ、ヘッドライトつけて山道歩いたことないのでわからんけど。

登山者の人数を調べているのだろうか?
変な機械がついている木の階段を登れば、そこから本格的な山登り開始。

展望はない樹林帯の登りで、風があまり吹かないからけっこう暑く、この登り約3時間ほどは我慢の登り。

休憩場にちょうど良い天然の木椅子があるのでそこでひと休憩。
まだこのあたりでは風が「さわやか〜」って程ではないので暑いけどね。







この行程3時間の半分ほどの所にある水場がうれしい。
登山道から少し外れ、ちょっと急な所を降りた3分程(標識時間)の所にあるが、ほんと冷た〜い湧き水が生き返らせてくれる。

少しずつ高い木が少なくなり、「時間的にもそろそろ山頂が近いかな?」て思わせる頃、木道が登山道に現れる。
さぁ、ここからが会津駒ケ岳の本領発揮。











すぐに現れる木のベンチがある展望台からは会津駒ケ岳の山並みが見え、手前の湿原にはワタスゲが咲いている。

ここで初めて展望がひらけるので、休憩がてらコーヒータイム。

陽の暖かさと風の涼しさがGOOD!
ちょうど誰もいなくなり、静けさを楽しみながら、のんびりのんびり。
なんかここでビール飲んで昼寝して「このまま帰っちゃってもいいや」な場所。
しかしここからほんと別世界に突入する。






まずは感動第1弾。
湿原?草原?がパノラマに広がり、その真ん中を木道が走っていて、その先に駒ノ小屋が建っている。
色とりどりな高山植物が咲き、展望、花と写真を撮る手が止まらない。
冬の大雪のせいで、だいぶ花の咲く時期がずれているようだ。
おかげで今回こんなに楽しませてくれたのだが。

とにかくこの景色をあますことなく写真に撮りたい、収めておきたい。
たいして写真のセンスがない自分には、700枚近く撮れるデジカメはほんと助かるな。
後ろから来る人に抜かれながらも、しばらくそこに滞在。
なんか知らんが「アルプスの少女ハイジ」の主題歌口ずさみながら、上の方に見えるおじいさんとヨーゼフがいると思える駒ノ小屋を目指す。

幸せをかみしめながら小屋に到着すれば、TV局の人らしき人が数人いる。
会津駒ケ岳をTVで流すのかな?

小屋前には「駒ノ大池」という小さな池があり、その先に目指す会津駒ケ岳山頂が見える。
ここには良い景色を眺められるベンチがあり、陽は暑いけど風が涼しい。
今日は暑いと言っていたが、今頃街はどれほどの暑さなんだろうか。
ちょっとそんなことを考え、優越感に浸っていたら、時計を見ればまだ8時、もう1時頃だと思ってた。
出発が早かったからね。
でも街はすでに暑い・・・はずだ。



小屋から山頂までは感動第2弾
長く延びる木道、湿原と池糖、遠くに見える山並み。
山頂に着くまでにそれらのセットがとてもいい。
小屋の方を振り返れば、小屋の後ろには尾瀬の「燧ヶ岳」が見えた。
頭が2つに割れていて、独立峰なのかニョキっとそびえている。
登り甲斐ありそうな山だ。
蝶ヶ岳は再来週の夏休みに登る予定。
ちょっと「尾瀬かぁ〜」なんて馬鹿にしていたが、燧ヶ岳に登るの楽しみになってきた。




会津駒ケ岳山頂は、360度の展望ではなく残念だが、小屋のある方の眺めが良く絵になる。
小さめの山頂なのでベンチはあるが、それほど長くいる所ではないかな。
ここに来るまでの途中で十分満足。





「山頂を踏んだら戻りましょう」て事ではなく、さらにその先にある「中門岳」を目指す。
「会津駒ケ岳に来たら、中門岳にもぜひ寄りなさい」と言うくらいの所らしい。
山頂から往復約2時間はかかるけど、時間は余るほどある。
もちろん「行き」でしょう。






山頂から見下ろす中門岳方面は、感動第3弾。
草原状の平坦な道に、永遠と続いているのではないかと思えるほどの木道、ところどころにある池糖と、「稜線漫歩」と言う言葉とは、ここの事をいうのかと思えてしまう。
とにかく快適、快適、ここに居れば誰もが「良い人」になってしまうのではないかと思えるほど快適。

中門岳は「岳」とついているが、山の頂のような所ではなく、池のほとりみたいな所に「中門岳」と標識が立っている。
ちょうど誰もいなくなり、ぽつんと1人きり。
ウグイスのさわやかな「ホーホケキョ(禁:西川のりおさん)」、他の鳥のさえずり、時間が止まる。
の〜〜んびりとしますなぁ〜。

ここで「熱中症対策のカップラーメンでも食べるか」と思っていたら、10人くらいの団体さんが来てしまったんであきらめました。
デジカメ3台のカメラマンを頼まれましたが、もちろん今は・・・今も「良い人」なんで喜んで担当しました。
お返しにオイラの記念写真も。
再び稜線漫歩を楽しみながら駒ノ小屋まで戻る。

小屋に戻れば、登ってきた人だろう、先ほどより人がたくさんいいる。
時計を見れば「えっ!まだ10時」
ほんと行動時間が早いと時間が長いなぁ。

午前中で下山になるのはなんかもったいないので、小屋のベンチでカップラーメンとコーヒータイム。
のんびりしていると遠くの方で雷鳴が。
カミナリ?1回しか聞こえなかったが、まさか・・・

地図を見れば3時間ほどで下山できるので、11時前に下山開始。
2時頃風呂場に着いて、2時間あれば風呂入ってビール飲んでのんびりするには十分だろう。
先ほどコーヒータイムをした展望台までは、のんびり景色や花を楽しみながら歩くが、樹林帯の下りになればあとは黙々と下るだけ。
朝バスで一緒だった人も、同じ時間で下山を開始したので、途中で出会い、話しながら歩く。
同じバス同士、なんか変な親近感が沸いているのか?それともすばらしい景色で感動しているのか?
誰かと話したかったんだろうな、みんな。

水場まで1時間かからずに着いた。
お土産用の水を汲んで、ろくに休憩もせず出発。
なんか意外と早く下れそうなので、麓の温泉場をハシゴしようと思った。

麓には日帰り温泉場が「燧の湯」「駒の湯」「アルザ尾瀬の郷」の3箇所ある。
再来週は尾瀬に行った帰り、この「桧枝岐温泉」で汗を流す予定。
これら3箇所の一番良いところで、相棒と温泉に入ろう。
下調べ。

女性陣3人が、水場そばのベンチでゆっくりしているのを後に、1人でとっとこと下山。
気持ち急ぎめ、けど慎重に。
ピストンだと「だいたいここに来ればあとはこれくらいだな」とわかるのでけっこうペース配分が楽。
水場から休憩なしで一気に下山。

帰りのバスに乗るまであと3時間30分ある。
当初の予定より1時間30分早いんですが・・・
それほど急いだ気はないんだけどね。
しかし3つ巡るには十分な時間。

まずは一番遠い「燧の湯」、次は燧の湯へ向かう途中にある「駒の湯」、そして最後は帰りのバスが来る「アルザ尾瀬の郷」
燧の湯、駒の湯は似たような作りの風呂場であまり広くなく、露天風呂はそれほど景色が良くない。
休憩場も同じく似ていて、ロービーにある椅子に座って休憩するので、あまりのんびりとはできない。

ベストはアルザ尾瀬の郷かな。
ここは内風呂がなく露天風呂しかないが、大風呂、泡風呂、寝風呂、打たせ湯があり、景色はないが広々している風呂場で、休憩場には座敷があり、風呂上りにのんびりできるのでここが一番いい。

座敷の休憩場に行くと、先ほど女性陣2人がいる。
まぁ、ここにバスが来るので当たりまえだが・・・
誘われてしまったので、しかたなく(あまり人付き合い良い方ではないので)話しながら飲む事に。
2時間でなく、30分くらいで助かったぁ〜。

アルザ尾瀬の郷へ向かう時にカミナリと大雨に降られた。
やはりいくら快晴だと言っても、山の天気はわからん。
帰りのバスは隣に誰も座らなかったので、ゆったりとして帰って来られた。



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