上越方面にある花の百名山のひとつ平標山。
登山道はしっかりと整備されているが、かえってそれがとても疲れる山になっている感じがする。
その疲れも平標山から仙ノ倉山への登山道脇に咲く花の群生を見れば吹っ飛ぶほどのきれいなお花畑。
仙ノ倉山からの谷川岳方面の景色、平標山から松手山までの尾根道歩きと楽しみもある。
リフレッシュのおすすめする山のひとつに指定。

【月   日】2004年6月14・15日
【天   気】晴れ
【季   節】梅雨
【場   所】上越
【標   高】1923m
【山行形式】変則日帰り
【風   呂】
ぽんしゅ館

【交通】
【行】五反野駅〜上野駅
【行】上野駅〜池袋駅
【行】サンシャインシティ〜湯沢IC
【行  】(泊まり)
【行】越後湯沢駅東口〜平標山登山口
【帰】平標山登山口〜越後湯沢駅東口
【行】湯沢IC〜池袋駅東口
【行】池袋駅〜上野駅
【行】上野駅〜五反野駅
【コース】
平標山登山口B・T〜登山口〜平標山ノ家〜平標山〜仙ノ倉山〜平標山〜松手山〜平標登山口B・T
【水補給】
・林道ゲート前
・平標山ノ家
【食料補給】
・越後湯沢駅東口17号線沿い
     (コンビニ:セブンイレブン)
・越後湯沢駅西口
     (コンビニ:セブンイレブン)

・即決
5月に発売の「ヤマケイJOY」04夏号に紹介されていた、「平標山」の「登っても登っても続く階段」という記事を読み、いったいどんな階段なんだろう?と興味がわき、花の百名山であると言うことも知り、6月の山は平標山に決定。
6月といえば日本全国梅雨の時期。
もちろん雨が降れば山登りは中止と言うスタンスですが、なぜか毎年梅雨時期に決めた山登り日は晴れるんですよね。
6日前に見る週間天気予報では晴れのマークとやや不安を覚えたが、2・3日前の天気予報でも晴れマーク。

・お金ないんです

今回の交通手段は往復高速バス。
月曜日の夕方に東京を出て、2時間後に湯沢に、そして登山口へ・・・・と言うわけには行かず、湯沢にある「ゆざわ健康ランド」で宿泊。
ゆざわ健康らんどは、スキーシーズンにできるだけ安く2日間かぐら・みつまたスキー場で滑れないかと思い調べておいた所。
今回初めて利用することにした。

バスの始発である池袋シャンシャインシティへ。
いつも山へ行くときは朝早くに行くので、どうも夕方に登山の格好をして電車に乗るはちょっと恥ずかしい。
始発なのに、ここからバスに乗る人は自分1人。
バスの車掌さんが、今日はお客さんが少ないので、隣に人が座らない席の配慮をしてくれる。
次の池袋駅東口からお客さんがどど〜っと乗ってくるが、乗車率60%程で出発。
途中1回、PA(パーキングエリア)で休憩があり、湯沢IC(インターチェンジ)で降りる。
残念ながらバスは、越後湯沢駅まで行ってくれないので、湯沢ICからは歩き。

・あらら・・・
20:00近くになるとさすがに外は真っ暗。
湯沢ICから10分ほどで国道17号線に出て、国道沿いにある「ゆざわ健康ランド」まで約40分。
あまり他に歩いている人もいなく、ところどころ歩道がないところがあり、すぐ脇を大型トラックが通り過ぎていく。
こ、こわい・・・・・
街灯もあまりなく、暗い道を1人でとぼとぼ歩き、向かってくる大型トラックのヘッドライトの明かりに目を細め、歩いても歩いても現れない「ゆざわ健康ランド」に不安を覚え始めた頃、「ゆざわ健康ランド」が見えてくる。
ここに来るまで国道沿いにコンビニ2軒、スーパー、マクドナルドが会ったが、「ゆざわ健康ランド」内に食事するところがあるだろうと思い、まだ夕食をすませていなかったが、フロントの人に「食堂は終わってますよ」と・・・・20:00で食堂は終わるそうです。
カップラーメンの自動販売機があるということなので、夕食はカップラーメンに決定。
ちなみに、「ゆざわ健康ランド」の周りに、食事ができるところは閉店していたりしてありませんでした。
持ち込みは禁止と書いてあるが、隠して持っていけば大丈夫でしょう。

平日と言うこともあるせいか、館内はすいている。
バスタオルとタオルを渡されお風呂に入り、休憩室でサキイカにビール、カップラーメンを食べて仮眠室へ。
仮眠室が中広間、大広間とあり、中広間には簡易ベットがずらり、大広間には布団ずらりと並んでいるが、ベットの方が寝やすそうだったので中広間へ。
5・6人しか仮眠室にはいなく、思ったよりゆったりできました。

・梅雨と相性GOOD!
越後湯沢駅6:05発のバスに乗る予定なので、4:30頃に起き、準備をすませ外に出ると、さすがにこの季節、外が明るくなるのは早い。
ちょっと風が強いが快晴、絶好の登山日和。

「ゆざわ健康ランド」から越後湯沢駅まではだいだい30分。
昨夜と同じ道を戻るのだが、やはり真っ暗と明るい空の下では、同じ道を歩いていても気分が違う。
コンビニで朝食と山での食料を買い、駅でお弁当を食べながらバスを待つ。
バスが来ても乗る人は自分を入れて2人。
共に目的は平標山。
バスでスキーでよく行く「かぐら・みつまたスキー場」の前を通るが、スキーシーズンの活気あるときと違い、し〜んとしていてちょっと寂しい感じがする。

・やはり有名な山
平標山登山口バス停で降り登山口へ。
結局2人しかバスを降りた人はいないので、「これは静かな山登りが期待できるかな?」と思ったが、登山口の駐車場には、車がすでにたくさん駐車している。
トイレと準備をすまして出発。

少し山道を歩くと、松手山方面と平標山ノ家方面への分岐にでる。
今回は「平標山ノ家」を経由して平標山・仙ノ倉山へ行き、松手山から降りてくるコースを選択。
ログハウス調の別荘が並んでいる岩魚沢林道を、約1時間かけて本当の登山口(?)に到着。
ここに水場があるが、枯れていて水が出ていない。
ここに来る途中に水場があるので、そこで十分水補給をしておいた方が良い。

ここから平標山ノ家までは、ほとんど・・・2/3?ん〜・・・3/4?う〜ん・・・4/5程が階段状の登山道。
自分の歩幅で歩けず、高い段差を上がらなければならないのには、とにかく疲れます。
右左の足を足を順序良く交互に使わないと、疲れが足に溜まりそう。
ほとんど樹林帯の中の登りで、さすが花の百名山でもこの辺りは花が咲いていなく、ある程度登ってから後ろに見えてくる、苗場山方面の景色を見て疲れをごまかす。
森林限界なのか高い木が見えてこなくなると、平標山ノ家があらわれる。
平標山ノ家からの景色は、いままでの樹林帯の中でのなんにも見えなかったうっぷんをすべて払ってくれるような景色。
ここでのんびりしなくてはもったいないので、ベンチに座り小屋そばにある水場の水でコーヒータイム。

・階段の花も本の通り
平標山山頂へ白い線のようにず〜〜〜っと木の階段が続いているのがわかる。
これがヤマケイJOYに書いてあった「登っても登っても続く階段」。
いやぁ〜、見ているだけで疲れそう。
今回のように天気が良くなければ、何かを後悔・反省しながら登る苦痛の階段かも・・・・
段差を登る足を左右交互に使いながら、周りの景色やたくさんの花が群生しているお花畑を見ながら、上に見える山頂への階段を登っていく。

平標山山頂に人は少なく、山座固定盤があり、ここまでは平標山で隠れて見えなかった山並みが見える。
これから向かう仙ノ倉山へは、U字のように下ってから登って行くのがわかり、相変わらず木の階段、木道が続いている。
仙ノ倉山へ向かう平標山山頂を下る登山道の両側は、花、花、花のお花畑状態で花の百名山本領発揮。
白・黄色・青・紫など、色が混ざっている所が特にきれいで、ゆっくりと時間をかけてのんびりと下る。
都会での公園や道端の花などは見てもあまり興味を示さないのに、なんで山で見る花はこんなに楽しく見られるのだろう?
お花畑も終わりU字の底に来れば、仙ノ倉山への登り始め、周りには花もなくなるので、振り返った景色を楽しみながらきつい階段を登る。

・谷川岳に行ってみたいな
仙ノ倉山山頂は人でにぎわっている。
山座固定盤があるので見える山と照らし合わせてみるが、いつもながらどうもいまいち一致しない。
谷川岳の「双耳峰」らしき所はわかるのだが、あれがそうなのだろうか?
仙ノ倉山山頂からは、谷川岳方面の気に入ったアングルで写真が撮れそうにもないので、もう少し先の登山道へ進み、急な下りが始まる手前まで行く。
万太郎山への登山道が続いているのが見え、途中には「エビス避難小屋」も見えるが、ここから見下ろす分には小さい避難小屋。
5人程しか泊まれないようだが、あまり泊まりたくはないなぁ〜。
ちょっと危なっかしいが、風が来ない窪地のような場所があったので、騒がしい仙ノ倉山山頂を避けてここで大休憩。
なかなか谷川岳方面の眺めが良く、誰も人が来なくのんびりとできるので、2度目のコーヒータイム。
十分休憩をして平標山へ同じ登山道を歩く。

すれ違う人が多くなり、だんだんと登山者も増えてきた。
平標山への登りはきついが、お花畑を見下ろして見るのと見上げてみるのでは、また違った雰囲気を感じられてそれほど苦にはならない。
平標山山頂は登山者がたくさん。
平標山からの景色を目に焼き付けて松手山方面へ向かう。

・記憶が蘇る
平標山から松手山まではほとんど下りで、木道や階段が少ないし展望も良く、とても気持ちのよい尾根道。
この季節、この辺りは花がたくさん咲いていて「ハクサンイチゲ(?たぶん)」の群生はお見事。
松手山山頂から見る平標山方面は、北アルプスの大出原から白馬鑓ケ岳を見上げたような眺めで、とても気に入っている景色を思い出す。
松手山からは樹林帯の中を下るようになるが、だんだんと木の階段が増えてくる。
この辺りで平標山ノ家へ登っているときに追い越した家族連れを再び追い越す。
この家族の中に4・5歳くらいの男の子が、自分の足で歩いていたのに驚いて覚えている。
越後湯沢駅でバスを待っていたとき、客待ちのタクシー運転手さんに、「平標山は家族連れや学校でも良く行く山だ」と聞いていて、ずいぶん身近な山なんだと思っていたけど、こんな小さい子を1人で歩かせるほど気軽な山だとは思わなかった。
まぁ、木の階段や木道で舗装されているようなもんだが。
ヒィヒィ言って登っていた階段を、自分の足で歩いた子供に拍手。
アスファルトの道に出て矢印に沿って行けば「平標山登山口バス停」そばに出る。



・花シリーズ

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