山頂が独特の容姿をした瑞牆山。
そのおかげで山頂からの景色は遮るものがない360度の大展望。
しかし公共の機関を利用して行く者には期間限定運行バスが走っている時期しか行けないが、登山口まで行くバス、駅までのバスからの景色は都会もんには癒される景色がたくさん。
【月   日】2004年10月18日
【天   気】晴れ
【季   節】
【場   所】奥秩父
【標   高】2230m
【山行形式】変則日帰り
【入   浴】増富の湯

【交通】
【行】五反野駅〜八王子駅
【行  】  (泊まり)
【行】八王子駅〜韮崎駅
【行】韮崎駅〜瑞牆山荘B・T
【帰】瑞牆山荘B・T〜韮崎駅
【行】韮崎駅〜五反野駅
【コース】
瑞牆山荘B・T〜富士見平山荘〜瑞牆山〜富士見平山荘〜瑞牆山荘B・T
【水補給】
・富士見平山荘
【食料補給】
・駅横のパン屋さん「神戸屋」
・韮崎駅キオスク

仕事休みの連休2・3日前から天気予報とにらめっこ。
2日間とも晴れならば鳳凰三山へ、どちらか1日のみ晴れならば瑞牆山(みずがきやま)。
今月最後の連休、紅葉時、青木鉱泉から駅までのバス運行期間中ということを考えると、ぜひとも鳳凰三山へ行きたい。
ギリギリまで天気予報とにらめっこしたが、残念ながら月曜日は快晴なのに火曜日は雨ということで瑞牆山に決定。
しかし、この瑞牆山登山は多少の無理が必要。
韮崎駅7:40発のバスに乗らない事には日帰り登山は難しい。
健脚の方、風呂に入ってこなくても良い方は大丈夫だろうが、自分の登山スタイルでは7:40発のバスに乗るのは絶対条件。
自宅から始発に乗っても、韮崎駅へ7:40までに着くのは、どのようなルートを使っても無理。
そこで普段良く利用する漫画喫茶、ネットカフェを調べたところ、ありましたありました、甲府駅と八王子駅に24時間営業のネットカフェ。
個室になってリクライニングシート、寝るのには十分な設備。
日曜日が、どれだけ早く仕事が終わるかによって、甲府駅まで行くか八王子駅まで行くかを決めることにして準備。

定時に仕事が終われず、4時間以上かけて甲府駅まで行く元気もなくなり、八王子駅のネットカフェへ向かうことにした。
入会金を支払う制度でなかったので余計な出費もなく、近くのコンビニで買ったツマミを食べながら睡眠促進液を飲んだら、すぐに寝てしまった。
目覚まし時計の貸し出しがあったおかげで寝過ごすこともなく、八王子駅5:08発の電車に乗って、予定通り7:00頃に韮崎駅に到着。
バスに乗るまでは、40分間のあき時間があるので、恒例の周辺チェック。
駅そばには、おいしそうな匂いをさせた「神戸屋」のパン屋さん。
7:00から開店、中で食べることができ飲み物もあるので、バスが来るまで朝食というのも良い。
駅前には大きなデパート?ストアー?らしきのがあるが、10:00開店らしく利用はできない。
コンビニが見当たらなかったのは残念だが、パン屋さんとキオスクで足らなければなんとかなるでしょう。

7:40発のバスに乗るが、登山の格好をしたのは自分1人。
乗車率5%で出発し、のどかな田園風景に癒され、終点である増富温泉で降りたのは自分1人。
数分の待ち時間もなくマイクロバスに乗り換え、自分1人の為に出発。
バスの運転手さんの説明を聞きながら林の中の道を走る。
本当なら今時期が紅葉の良い時期なのだが、1週間程遅れているそうで、残念ながら紅葉のトンネルとなっていない。
所々に無理やり付けたような名所や由来を運転手さんが説明してくれるが、自分1人しか乗っていないため、自分1人の為に説明してくれているようで、相槌をうたなければ悪いような気がして相手をするが、自分自身ちょっとつらい。
そんな口のなめらかな人間ではないもんで・・・・・・

バスから降り青空の下、瑞牆山荘そばの真っ赤に染まった1本の木を眺めながら準備をして出発。
所々に見られる黄色に染まった樹林帯の中を30分程登ると、細い砂利道の林道に出る。
事前に調べておいた中に、この林道を左へ進んだカーブの所から瑞牆山がきれいに見える、と書いてあったので登山道から外れて30秒、カーブを曲がりきった所からは、視界を遮る木がなくきれいに瑞牆山が見える。
これほどきれいに瑞牆山が見えるのは、このコースこの場所のみなのでぜひ行った方が良い。
林道を外れた小高い所に小さい展望台があり、ベンチが置いてあるので休憩がてらどうぞ。

登山道に戻り20分ほど樹林帯の中を登ると、瑞牆山と金峰山の分岐点である富士見平小屋がある。
富士見平小屋への登り途中に水場があるので、ここで水道水と交換。
富士見平小屋は素泊まりのみの小屋で、テント場もあるがシ〜ンとしていて静か。
こういう雰囲気の中では、あまり長い休憩はなんとなくしずらい。
エネルギー補給をして出発。
ここから先はなだらかな道が続くが、しばらくすると天鳥川へ下りる急な下りが待っている。
帰りはここを登る・・・・そういうのがわかってしまうから、ピストンはなんとなくイヤですね。
川が流れているところは日当たりが良く、紅葉している木が鮮やか。
休憩している人が多かったので素通りしたが、この先上りが続くので、行きも帰りもここで休憩を取っておいたほうがお利口さん。
川を渡ると目の前に大きい岩がある。
で・・・でかい・・・
空から振ってきてここに落ちたような岩。
割れている岩だが、くっついていたひとつの岩だったのだろうか?
横に階段があり、そこに人が立つと岩の大きさをより実感できる。

だんだんと大きな岩が露出してきて、歩きにくくなってくる。
登山道があるのだが、どこをどう登ってもいいような感じで、歩きやすそうなコースを選ぶと「あれ、あっちが登山道だったのか」という事が頻繁なので、赤い目印を頼りにコース修正。
足元に注意し、赤い目印を求めて上を見上げると、またしてもでかい岩が目の前に。
今度の岩は縦に長く、なんとなく人の形に見える。
目の前にドンと見えるので、石仏にでもなれば思わず拝みたくなるほどの迫力。
この岩を上から眺められる程登ると、この岩も空から降ってきて突き刺さったような感じで立っている。
この瑞牆山にはなんか神話がありそう。

ロープの掛かっている登りや梯子などをクリアし、山頂が近いことを感じ始めると、ぽっかりと穴の開いたように樹林帯の切れ間が見える。
そこをくぐり抜ければ目の前に景色が広がり、ゴツゴツした岩だらけの瑞牆山山頂に到着。
景色は360度、富士山、鳳凰三山、八ヶ岳連峰、国師ヶ岳など、パノラマで写真に収めたいほどの景色。
いままで樹林帯に囲まれていたぶん、その展望は感動もの。
残念ながら、帰りのバスの発車時刻のことを考えるとあまり長居はできない。
シーフードヌードルを食べて熱射病対策の塩分を取り(?)、写真を撮りまくり、景色を目に焼付け、帰り道は少し急げばバスに間に合うと思える時間ギリギリまでいて山頂を後にした。

急な下りは慎重に、スピードだせる所は早足で・・・・・
行きと同じ登山道なので、ペース配分計画はバッチリ。
バス発車時刻20分前に到着。
今回は山の楽しみであるコーヒータイムが作れなかったが、10分のコーヒータイムが作れたなぁ〜。

途中下車で増富温泉の「増富の湯」で汗を流したが、バスで100円の割引券をもらえた。

わかっていた事だが、自分の利用した時間帯でのバスは、行きと帰りとではバス会社が違う。
行きのバスは韮崎駅から増富温泉までと、増富温泉から瑞牆山荘までは違うバス会社で乗り継ぎ。
帰りは、瑞牆山荘から韮崎駅まで直通のバス会社。
瑞牆山荘から増富温泉までは行きと帰り同じコースを走るが、増富温泉から韮崎駅までは行きと帰り違うコースを走る。
帰りのコース、これがまた良かった。
周辺だけだが「山梨フラワーパーク」の側を走り、たくさんのコスモスが咲いているのを見られ、甲斐駒ケ岳と鳳凰三山のシルエットに太陽が沈んでいく姿を見られた。
バスの運転手さんの話では、この時間帯のこのバスに乗らないと見ることができない、山の景色だそうだ。
こんな形で甲斐駒ケ岳や鳳凰三山を見たのは初めてだったので、ちょっと感動した。


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