登山日 2000年10月16日〜17日
天気 1日目:晴れ
2日目:晴れのちガス
地図 エアリアマップ 昭文社 山と高原地図「6 栗駒・早池峰」99年度版
コース 1日目:ひめかゆスキー場〜尿前〜中沼登山口〜中沼〜上沼〜銀明水避難小屋
2日目:銀明水避難小屋〜姥石平分岐〜焼石岳〜東焼石岳〜六沢山〜金明水避難小屋〜サイの河原〜経塚山〜お坪の庭〜林道〜夏油温泉
宿泊 銀明水避難小屋


交通
行き 池袋西口駅(22:40)〜(夜行バス)〜水沢駅(05:34)
 ¥13.390(往復)
水沢駅(07:30)〜(バス)〜ひめかゆスキー場(08:05)
 ¥790
帰り 夏油温泉(16:30)〜(バス)〜北上駅(17:31) 
 ¥1.080
北上駅(17:50)〜水沢駅(18:07) 
 ¥320
水沢駅(23:20)〜(夜行バス)〜池袋駅西口(06:13)


コース(1日目)
水沢駅

駅前には商店街があり、5分ほど歩いた所に「ローソン」がある。
そこで朝食を買って駅の待合室でバスが来るまで待っていると、7時近くになると待合室にあるミニキオスクと食事処が開店する。
ひめかゆ行のバスは駅前が始発ではないらしく、時間になっても来なくて一瞬不安になった。
08:05 ひめかゆスキー場

スキーシーズンに向けて新しくレストハウスを建てている。
このバス停から5分ほど戻ったところにクアハウスがあった。バスで通り過ぎたので、バスの中から見ただけだが大きい建物。
逆コースでも下山にはお風呂に入れるなと思った。戻るのが面倒くさかったので詳しくはわかりません。ここから車道を歩く。
09:00 尿前

橋を渡れば中沼登山口を示す標識があり、それにしたがって曲がる。
下が砂利道の林道を歩いていると、頻繁に車が通り過ぎていく。たぶんきのこ狩りの人たちの車だろう。
09:50 林道の水場

地図には書いていなかった水場があった。
銀明水まで水がないと思っていたので、駅のトイレの水を入れておいたのと交換した。同じ水だが気持ちが違う。
きのこがありそうな林道の林だったのでキョロキョロしながら歩いていたが、たまに見つけてもわからないきのこだったので採らなかった。
マツタケやマイタケぐらいしかわからないのでしかたない。
ところどころ「私有地につき入るな」とロープが張ってあるので、たぶんきのこが採れるのだろう。紅葉に染まった山が先に見えてくる。焼石岳と思っていたが違った。
11:10 中沼登山口

車が数台置ける広い場所。
トイレを新しく建てていた。登山道の木道を新しくしているみたいで、工事の人達が数人いる。林道を通り過ぎていった車は、この人達の車が多かったみたいだ。
11:50 中沼

一登りすると「中沼」が目の前にあらわれる。
静かな沼と紅葉に染まる山がマッチしている。
コーヒータイム。
すこし長居したくなる雰囲気。
ここから銀明水までの木道を工事していると看板が出ている。
12:50 上沼

「中沼」より小さい沼。
眺めのいい所で木道を工事している人達が、10人ほど休憩していたので、少しだけ休んで出発。
登山道には水が流れている所が多い。沢沿いを歩くところもあり、道のほとんどはぬかるんでいる。なので木道もたくさんある。
木道は濡れていると滑るので慎重に歩く。何回も滑って転んでいるので、木道はあんまり好きではない。
14:10 銀明水避難小屋

銀明水に出たが小屋が見当たらない。まさか無くなったかとドッキッとしたが右の上の方にあった。
きれいな小屋。2年位前に建て替えられたのだそうだ。詳しくは下へ。
暗くなるまで外でぼおっとしていると結構人が降りてくる。車で登山口まで来て焼石岳までピストンしてきたのだろう。最後に見た人は4時30分だったがこれから登山口まで行く間に暗くなってしまうのではないかと心配になった。
今夜の宿泊者は自分一人。夜は満点の星空。


コース(2日目)
05:30 銀明水避難小屋

本当はもう少し早く出発したかったが、小屋で熊の話を聞いてびびらされていたので明るくなるまで待った。
あいかわらずぬかるんだ道が多い。滝があった。
山が不思議な色に染まっているなと思っていたら背中の方からオレンジ色の朝日が昇っている。
目の前にポツンと山頂がガスに巻かれた山があらわれる。それが「焼石岳」。
左手に見える山が「焼石岳」と思っていたのは「横岳」だと地図を見てわかった。
「横岳」の方がりっぱな山だったので名が売れている「焼石岳」がこっちだろうと思っていた。
06:50 姥石平分岐
07:10 出発


ちょっとした岩があるだけ。
ここで「焼石岳」と「東焼石岳」方面に別れる。ここにザックを置いて「焼石岳」へピストンすればいいのだが、訳あってザックを背負っていく。
07:12 泉水沼

「姥石平」で小休止をしたが、すぐに「泉水沼」についてしまった。
地図をしっかり見ていればわかっていたのに。ここで休憩すれば良かった。
「泉水沼」と紅葉に染まる「焼石岳」が撮影ポイント。
ひと登りすると「横岳」と「焼石岳」との分岐に出る。ここに着くと山で隠れていた向こう側の景色が見えてくる。それに風も強く吹きはじめる。
「横岳」への登山道がずうっと見える。
07:38 焼石岳

山頂に着くとガスに巻かれてしまった。景色が薄く見えていたが、だんだん見えなくなってしまった。
ここから「東焼石岳」へ直接むかう登山道があると「銀明水避難小屋」に着いたときにいた、地元の山岳会らしき人に聞いたが、道がわからない。やぶを刈ってペンキが付いているとか言っていたが、わからなかったので「姥石平」へ引き返す。
そのことを聞いていたのでザックを背負って山頂まで来た。熊のこともこの人に聞いた。
08:05 姥石平分岐

見通しの良い開けた所を「東焼石岳」へと向かう。
「焼石岳」を見ればなんとなく「東焼石岳」へ直接行く道がわかるようなわからないような。
08:28 東焼石岳

向かっているとき山頂は晴れていたのに、登頂するとガスに巻かれてしまう。なんかタイミングが悪い。
早々に次を目指す。
「六沢山」方面を見ると池糖と尾根道と紅葉。
「東焼石岳」の下りは少しきつい。
ストックで登山道の草を掻き分けないと、所々道が落ちていて知らなくて踏んでしまうとケガをする。
09:00 六沢山

ここに来て多少ガスが薄くなっている。
空を見ると「横岳」「焼石岳」「東焼石岳」方面の真上だけがガスに覆われている。
周りの山々は青空の下。
09:25 名もない山

ここでやっとガスに巻かれない。ポツンとある山なので山頂はせまいが360度の展望。
紅葉がとてもきれい。先週行った「秋田駒ケ岳」より見事。


10:20 金明水避難小屋
「金明水避難小屋」が見えてくる。
周りを紅葉に包まれている。きれいすぎ。
詳しくは下へ
ここからはほとんどガスに巻かれた登山道を歩く。3つほど山頂を踏むが景色はない。
登山道もV字見たいな所や木をかきわけて歩く所が多い。
一番下の写真は「サイの河原」と書いてあったが白くてわけがわからない。
こんなに真っ白の登山道を歩くのは「白馬岳」へ行った以来。まだ雨が降っていないだけでもましか。
夏休みの「雲の平」と先週の「秋田駒ケ岳」と快晴だったからまあしょうがないか。




11:54 経塚山

真っ白け。風も強く景色が良くないと長居はしたくない。晴れていれば景色は良さそう。小休止して夏油温泉へ下る。
だんだんガスが薄れてくる。
松の木が目立つ日本庭園を歩いているような所が「お坪の庭」。




13:05 水場

地図に書いてある水場。地図には2つ書いてあったがもう1つはわからなかった。
ここの水場は流れが良くなく汲むのには時間がかかりそう。
青空が見えてくる。
「焼石岳」付近だけがガスに覆われていることがよくわかる。
紅葉した木々の中を歩き始め、ジグザグを繰り返しはじめたらもうすぐ林道に出る。
とても急な下りにロープが垂らしてあり、それを降りれば赤い橋を渡る。
これで終わりかと思ったらまたひと登りあった。それを登れば林道に出る登山口。
14:28 登山口

ここから林道を歩く。最初10分程長くゆるい登りが結構つらい。
標識にしたがって歩くと赤い鳥居をくぐって「夏油温泉」へ着く。

15:20 夏油温泉

ここをまっすぐ行けばバス停に出る。
ここで反対側にある階段を下りると川沿いの露天風呂の料金を払うのだと思う。
お風呂に入って最終バスに乗って「北上駅」へ。
11月にはいればバスは運休するそうだ。
10月20日位には毎年雪が降るそうだ。

宿泊(銀明水避難小屋)
いっけんログハウス調な作り しっかりした重い扉を開けるとトイレがある。
もうひとつ扉がある。 真ん中が土間だが板張りできれいで土足だと悪い気がする。
冬用の玄関らしい。 2階も広く板張り。
反対方向の2階。 2階から見た1階。
1階にあるコンセントと無線用のアンテナ。
コンセントは発電機を動かさないと使えない。
小屋の裏にある。多分テント場だと思う。
裏側から見た小屋 銀明水。鉄で出来た柄杓が重い。

避難小屋(金明水避難小屋)
入り口は銀明水避難小屋と似ている。 ここも扉は2重。
2階はないがストーブが置いてある。 入り口を出て左にトイレ。
まきが置いてある。 金明水。

銀明水避難小屋は出来たばかりらしくきれい。入り口に「ホテルではないので土足でどうぞ」と張り紙があるほど。サンダルも4足あり、雑巾、ほうき、ちりとりがあり、トイレは水洗、トイレットペーパーも置いてある。驚いたのはコンセントがあったこと。発電機が動いてないと使えないと言っていたがあるだけでもすごいこと。どう使うのかわからないが無線用のアンテナもある。しかし携帯電話(CdmaOne)がつながった。
もうひとつ驚いたのがとても暖かい小屋。窓は2重サッシで宿泊は僕一人だったが、少しガスを使っただけで窓が曇っていた。新しいのですきま風など吹かないのだろう。大人数で泊まったら反対に換気に気を使いそう。でも暖かいほうがいい。
先週の秋田駒ケ岳の八合目小屋もきれいで驚いたがここはもっときれい。それほど避難小屋の数を泊まったことはないが今までの中で一番きれいな小屋だった。

金明水避難小屋は銀明水避難小屋と反対に昔ながらの小屋、悪く言えばボロボロ。
でもストーブが置いてあり、やかん、マキまで乾燥して置いてある。寝泊りするには板の間がせまくてきついかな。銀マットが3本吊るしてあり、置いておくとねずみにかじられると書いてある。
紅葉に染まる木々の中に小屋が立っていて上の方から見るときれい。
今度は金明水避難小屋を建て直すのだろうか。
地元がここの山を大切にしているのがわかる。


温泉(夏油温泉)
湯治場や針などの治療院、食堂がある。 階段を下りると川沿いに露天風呂がある。
今回入った「夏油観光ホテル」。 更衣室
浴槽は3つ。だんだんお湯が熱くなっている。 カラン
バス停から見た夏油温泉。
料金¥400
事前にインターネットでどこのお風呂に入ろうかと決めていたが、時間が1時間しかなくバス停に近いところを選んだ。
洞窟風呂などもあるらしいが、行ったら戻る時間も考えると風呂に入ってのんびりする時間がなく、先週と同じ目に会ってしまう。
秋田の「鶴の湯温泉」もそうだったが、湯治場という所のお風呂場は体を洗うところがない。体を洗うのは邪道なのだろうか。しかし汗臭いし、足も臭いので洗わずにはいられない。さいわい風呂場には1人になったので気にしないで洗えた。写真にカランがあるが「上がり湯専用」と書いてあるのでここで洗うのは気がひけた。
ここは露天風呂もあるが別料金で場所も違うところにある。露天風呂が良かったら上の写真のところにあるお風呂がいいかも。山から下りてきて赤い鳥居をくぐったすぐそばにある。
感想
去年から行きたかった「焼石連峰」へやっと行けた。
今回は夜行バスで行ったが、本当はJRの往復新幹線が使えて1万2・3千円で行ける切符を使いたかったが、電車とバスの接続が1分しかなく、ドキドキしながら新幹線に乗っているよりも、時間に余裕がある夜行バスを使った。夜行バスだと往復ならJRの安い切符を使うよりも安い。
バスを降りてから登山口に着くまで2時間30分の林道歩きはつらいと思っていたが、歩いてみてみれば水場を発見したり、きのこを探しながら歩いたりとけっこう楽しかった。
そばを車が通り過ぎるとなんとなくむなしい感じがしたけれども。
登山道はぬかるんでいる所が多く、「焼石連峰」は水気が多い山なのかなと思った。だからガスが湧きやすいのかも。すれ違った地元の登山者が3回目にしてやっと晴れの中の「焼石岳」を歩けたと喜んでいた。
紅葉は先週の「秋田駒ケ岳」や「乳頭山」もきれいだったが、こちらのほうがもっときれい。
特に「金明水小屋」周辺の紅葉が見事。何年かぶりに良い紅葉が見れた。
残念なのは2日目の景色がガスに巻かれて良くなかった事。こればかりはしょうがないとわかっているがくやしい。もう1回来なければと思うが、「銀明水避難小屋」から「夏油温泉」まではきつい。
最初、地図を見て計算して8時間ちょっとだろうと計算したが、どこをどう計算を間違っていたのか10時間ちょっとかかってしまった。コーヒータイムもなかった。
登山道もきびしい所が多くこれで雨でも降られたら苦しむだけ。
また来たいとは素直に言えない。


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