98年10月


交通
行き 新宿駅−松本駅・・・・・・・・・・3890円(運賃)・1260円(急行券)
松本駅−新島々駅・・・・・・・・680円
新島々駅ー上高地BT・・・・・2050円
     (松本駅から上高地BTまでの片道料金・往復料金あり)
帰り 新島々駅ー上高地BT・・・・・
松本駅−新島々駅・・・・・・・・
新宿駅−松本駅・・・・・・・・・・


コース
1日目 上高地B・T-明神館-徳沢-横尾-本谷橋-涸沢(泊)
2日目 涸沢−北穂高岳(泊)
3日目 北穂高岳-涸沢-本谷橋-横尾-徳沢-明神館-上高地B・T
1日目
日曜日の夜行急行アルプスで松本駅へ。松本駅に4:00に着く。改札を出ないで新島々駅行きの2両のワンマンに乗るがこの電車は快速なので23分で着く。新島々駅で精算と上高地までのバス代を買う。上高地から明神館、徳沢、横尾まではきつい登りもなく、一時間ごとに食事や休憩ができる建物があり快適。徳沢にはテントを張れるところがあり水場がある。横尾は避難小屋があり涸沢と槍ヶ岳の分岐。横尾から本谷橋までも一時間。本谷橋から涸沢ヒュッテまで二時間。2:00に涸沢ヒュッテに着く。
新宿からの急行アルプスはガラガラで松本駅には登山者がチラホラ。松本駅から新島々駅までの電車は登山者だけ。新島々駅に着いたら早く精算口に行かないとバスで座れないかも。今回はすいていたので最後の方でも座れた。トンネルは一方通行らしく信号で規制している。前日の台風のせいなのか、トンネルの外は水が滝のように流れている。バスから見た大正池のところは、紅葉のせいなのか外が黄色い。
バスターミナルで食事をしようと思ったが、まだ開店していなく売店でパンを買い、登山届けを出し出発。
河童橋の所は観光客がたくさんいるが、進むにしたがって減っていく。明神館でおでん(600円)を食べる。明神館でも宿泊できる。
徳沢はテント場があるが誰も張っていない。建物があるがシーンとしていて入る気になれず外のベンチで休憩。犬がうるさい。水を補給。
横尾に避難小屋がある。宿泊・テント場・食事もでき、涸沢と槍ヶ岳の分岐点。槍ヶ岳方面へ一時間程登れば槍ヶ岳の穂先が見える。
本谷橋まではたいしたきつい登りもなく観光気分の人も来ていたが、ここから先の登りを見て引き返していった。紅葉はこのあたりが一番良かった。
涸沢ヒュッテまで残り20分程の登りがきつい。小屋から出てるであろう煙をめざして登り続け、涸沢ヒュッテに到着。ガイドブックで見たテラスでのビールを楽しみにしていたが、テラスはもう取り壊されていた。もう外は寒いので当然なのだろうがガッカリ。紅葉もない。
2日目
7:50涸沢ヒュッテを出発。涸沢小屋の横から見上げる程の岩場を登り、鎖場やハシゴを登り、一張ごとに区切られているテント場、涸沢岳への分岐を過ぎ最後の一登りすると、広く360度パノラマの北穂高岳山頂に着く。12:00。北穂高小屋はすぐそこ15秒程。
北穂高岳へ向かう。涸沢小屋を過ぎれば岩場の登り。両手を使いゆっくり登る。落ちたら重態か即死だろうなと思うような登り。これを帰りは下らなければいけないと思うと不安。
途中雷鳥を発見。雷鳥は天気が下り坂のとき姿を見ると何かに書いてあったような覚えがあるが。空を見れば雲が小さくちぎれている。これも天気の下り坂の兆候だという覚えがあるが。
鎖場、ハシゴ場は慎重に通過するがそれほど恐くもない。テント場があったがこんな所でテントを張る人がいるのだろうかと思える所にあって驚いた。一張場所ごとに区切られていて20張程張れる。
北穂高岳山頂へはもう一登りして到着。結構広い。そして360度のパノラマ。はじめてみる槍ヶ岳と槍ヶ岳への登山道、水晶岳、野口五郎岳、双六岳、薬師岳、白山、浅間山、八ヶ岳連峰、富士山、甲斐駒が岳、北岳、仙丈が岳、南アルプス連峰、中央アルプス連峰など時間が経つに連れて良く見えてくる。
北穂高小屋はすぐそこに建っている。ここもテラスはない。
3日目
夜中から降り始めた雪で、15センチ程積もっていてまだ降っていた。7:30北穂高小屋を出発。4時間かけて涸沢に着く。涸沢からは雨。16:00に上高地B・Tに着く。
夜中トイレとともに星空を期待して外に出て見ると雪が降っていた。雷鳥やちぎれている雲はやはり天気の下り坂の兆候だった。しかし降りはそれほどでもないので、そのうちやむだろうと思い寝る。しかし朝目覚めると一面銀世界。他の人達もショック。朝食時にみんなで一緒に降りることになり、にわかパーティーを組み出発。登山道を示す岩に書いてある印は雪で埋もれていて見えなく、四人の登ってきたルートの記憶を出し合って降りて行く。所々岩に書いてある印がわかる所があり、それを見つけては喜んでいた。
登っているとき帰りもここを下らなければならないのかと不安に思っていたが、雪のせいかクッションもきいていて降りやすい。
4時間かけて涸沢へ着き、涸沢小屋で一休み。気持ちは余裕だったが体力を使ったのだろう、足のけいれんみたいな震えが止まらなかった。横尾まではみんなで一緒に降りることになった。涸沢からは雨に変わった。
横尾からは先を急ぐ人、食事をしていく人、横尾で泊まる人へと別れた。自分は一休みして上高地バスターミナルへと急いだ。
横尾から上高地バスターミナルへ2時間で着く。お風呂に入りたかったのでノンストップで歩いてきたが結局風呂に入れなく、着替えだけして帰ってきた


小屋(涸沢ヒュッテ
小屋の扉を開けるとストーブが炊いてありジュースやビールの自動販売機や緑の公衆電話がおいてある。通路を10メートルほど歩くと受け付けがある。横にはお土産売り場。寝床は6部屋。食堂へ降りる階段のある所に小さい喫煙所と山の本が置いてある。食堂は広く40人くらいは座れる。水やお湯の補給もできる。
宿泊者は10人程で一部屋3人程でゆったりできた。他に大学生のような団体さんが別館に泊まっている。テント場には2張あった。

一緒の部屋になった71歳のおじさんがいた。この人とは徳沢あたりから抜きつ抜かれつでここまで一緒になっていた。聞けば自分と同じで翌日は北穂高岳へ向かい北穂高小屋で泊まるそうだ。それから槍ヶ岳へ向かうそうだ。「もうおじさんも先が短いから北穂高岳から槍ヶ岳への大キレットを越えてみるんだ。」と言っていた。細身で髪を染めているがフサフサなので71歳には見えない。元気なじいさんだなと思った。
21:00消灯。
朝焼けを撮りに外に出ると曇り空で朝焼けはないが、前穂高岳方面から太陽が出てくると、涸沢岳や北穂高岳がオレンジ色に染まる。これがモルゲンロートというのだろうか。
食事 夕食メニュー・・・ご飯・じゃがいもの味噌汁・何かの肉・さば(魚)・大根の煮物・ポテトサラダ・キャベツの千切り・おしんこ・りんご一切・なし二切れ

朝食メニュー・・・ご飯・豆腐の味噌汁・さば(魚)・梅干し2個・味付けのり・おしんこ・ワサビ漬け
参考 お弁当・・・幕の内弁当(なかなかよかった)
参考・・・ビール(キリン):350ml・・・550円
500ml・・・750円
小屋(北穂高小屋)
一泊二食 8400円/一泊一食 7300円/素泊まり 5500円

北穂高岳山頂横に階段があり、そこを降り15秒ほどで北穂高小屋。入り口前に槍ヶ岳が望めるテラスがあるが、ちょうど自分が来たときに解体が完了。玄関の扉を開けると受け付けがあり、宿泊手続きをすます。

手続きをすますと小屋の人が封筒をくれた。北穂高小屋ができて50周年だそうで、初代の小屋の主人が書いた山の絵が描かれている絵葉書が3枚とメッセージが入っていた。お祝いで鏡割りをしたのだろう酒樽がおいてあった。一階は受け付けと食堂とキッチン。急な階段を上り、中二階がありそこは板の間の部屋。5段程階段を上り、右側が今回自分が寝たきれいな部屋。左側が昔からあるような部屋。ビールを買って一休み。
夕食は18:30。宿泊者は4名。全員単独者で一人は涸沢ヒュッテで一緒になった71歳のおじさん。食事の時間になるとクラッシク音楽が流れてくる。

前日の台風のせいで久しぶりのお客さんだそうだ。一品一品が「北ホ」とマークの入ったお皿に盛ってある。小屋の人が「食べ終わってもお皿を重ねないように」と言っいたが特注のお皿だから傷つけたくないのだろうか。おいしかった。小屋の主人が「もう小屋も終わりだから」と一人一人にビールをサービスしてくれた。50周年の記念品ももらえたし、ビールもサービスしてもらえたし、山小屋泊りも良いものだなと感じてしまった。少し高いけど。
二日目の朝。外は雪。しかし例年と比べれば遅いそうだ。雪が降るとは考えてなかったが装備はバッチリ。他の宿泊者達も不安なのだろう朝食の時の空気が重い。自分も不安だったのだろう朝食のメニューをあまりおぼえていなく確か、ご飯、味噌汁、目玉焼きにソーセージ、のり、果物、その他。涸沢で一緒だったおじさんも槍ヶ岳へはあきらめて一緒に下山。
食事 夕食メニュー・・・ご飯・味噌汁・豚肉の生姜焼き3枚・サラダスパゲッティ、にんじん、冷やっこ・がんもどき・おしんこ・果物のなし
参考 お弁当・・・おにぎり(特大2個)、おしんこ...頼まない方がいいと思う
参考・・・ビール(アサヒ):350ml−550円/500ml−750円


感想
今回はいろいろな経験をした中身の濃い3日間だった。初めての3000メートル級の山、初めての小屋泊り、初めての雪山、なんとなく自分がレベルアップしたような感じがする。こうしてだんだん高い山、危険な山に挑戦してみたくなってくるのだろうか。
明神館、徳沢、横尾と1時間ごとに休憩所や食事をするところもあり、山小屋なども要所要所にあってお金さえ持って行けばすべて足りるようなところだ。確かに便利だし食事も出してもらえ、あたたかいふとんで寝られる。でも今度はテント泊に挑戦してみたい。
結局、自分と一緒のルートとなった71歳のおじさんには驚いた。特に北穂高岳から雪山を一緒に降りたが、身軽で跳ねるように歩いていた。このおじさんなら槍ヶ岳へもいけるだろうと思う程だった。


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